■上位対決はサイドの攻防がポイントに【J2リーグ第33節 10月19日 16時03分キックオフ 水戸 0ー1 千葉 ケー…

■上位対決はサイドの攻防がポイントに

【J2リーグ第33節 10月19日 16時03分キックオフ 水戸 0ー1 千葉 ケーズデンキスタジアム水戸】

 J1昇格候補の直接対決は、ドラマティックな展開となった。

 J2リーグ第33節が10月19日に開催され、前節まで3位のジェフユナイテッド千葉は首位の水戸ホーリーホックとアウェイで激突した。千葉は勝点55で、水戸は同61である。

 18日に行なわれた試合で、2位のV・ファーレン長崎が勝利を収めていた。これにより、長崎は勝点を62として暫定で首位に立っている。千葉も水戸も、勝点3がほしい一戦だ。

 両チームともに4-4-2を基本布陣とする。千葉は2トップがやや縦関係だが、一人ひとりが目の前の相手に負けないことが勝敗に直結する。

 とりわけポイントとなるのは、両サイドの攻防だった。

 千葉は右SB高橋壱晟、右MFイサカ・ゼイン、左MF椿直起がクロス総数のスタッツでリーグ上位に食い込んでいる。椿はドリブル総数もリーグの上位だ。左SB日高大を含めた4人がサイドの攻防で主導権を握ることで、同じくサイドアタックに強みを持つ水戸の攻撃力を削ぐことができる。それによって、勝利の可能性が高まる。

 ただ、両サイドが勝敗を分けるのは、水戸も織り込み済みだ。イサカは左SB大森渚生、椿は右SB飯田貴敬とのマッチアップに臨み、縦への突破からクロスを供給する場面はあったものの、決定的なシーンを作り出すには至らなかった。

 一方で、水戸にも決定的な場面は作らせなかった。左MF齋藤俊輔にカットインから際どいシュートを放たれる場面はあったものの、GK若原智哉が身体を投げ出すような場面はほぼ作られていない。

■「我慢比べ」の結末は…

 前半を0対0で終えた試合は、「我慢比べ」の様相を呈していく。

 どちらもDFラインから前線へのロングボールを攻撃のきっかけとすることが多く、両チームのボランチが高い確率でセカンドボールを確保することで、相手にショートカウンターを許さない。千葉で言えば鈴木大輔河野貴志の両CBが跳ね返したボールを、田口泰士エドゥアルドがポジショニング良く回収していった。

 J1昇格候補による6ポイントマッチだが、首位の水戸はドローでも千葉との勝点差を保つことができる。勝点3がより必要なのは、追いかける立場の千葉だっただろう。

 小林慶行監督は後半アディショナルタイムに、残していた2枚の交代カードを切る。FW米倉恒貴とFW呉屋大翔を送り出し、直後に米倉の右足シュートがバーを叩く。千葉にとってはこの日最大のチャンスであり、それが得点につながらなかったことで、この日は運に恵まれなかったとなってもおかしくはない。

 だが、チャンスはなおも巡ってくるのだ。アディショナルタイムの左CKが、相手GKのパンチングでクリアされる。これがゴール前の競り合いに参加せず、ペナルティエリアすぐ外でフリーになっていたMF杉山直宏へわたる。胸コントロールで利き足とは逆の右足へ持ち出した杉山は、力みのないフォームからゴールネットを揺らす。無駄な力をまったく感じさせなかったのは、逆足だからだったのだろう。

 この一撃で勝利を手繰り寄せた千葉は、順位こそ3位のままだが2位に転落した水戸との勝点差を「3」に縮めた。アディショナルタイムのドラマは、最終的な結末にどのような影響をもたらすのだろうか──。

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