第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)の1回戦が19日、山梨県であり、群馬県勢の桐生第一(群馬1…

 第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)の1回戦が19日、山梨県であり、群馬県勢の桐生第一(群馬1位)が甲府工(山梨2位)と対戦。桐生第一は0―1で惜しくも敗れた。高崎商大付(群馬2位)も18日にあった1回戦で横浜(神奈川1位)に4―5で惜敗し、県勢は姿を消した。大会の成績は来春の選抜高校野球大会の出場校を決める際の判断材料となっており、来春の出場は難しくなった。(中沢絢乃)

■最終回に意地、満塁の好機作る

 ◎…土壇場の九回、それまで1安打に抑えられていた桐生第一が最大の好機を作った。

 「スタンドの仲間のために絶対に塁に出る」。1番打者の森田惺(せいは)(2年)は狙い球を変化球に絞り、外角低めをはじき返して左前安打を放った。続いて背番号16の大塚蓮央(2年)が代打に。「ここまできたら技術じゃない。何が何でもつなぐ」。意地の一打は左前安打に。盗塁で二塁に進んだ森田を三塁に進めた。さらに4番の松島桜介(2年)が死球で満塁。舞台は整った。

 続く細谷大翔(1年)は「先輩がつないでくれたチャンス」。気合を入れて振り抜いたが右飛に倒れ、試合が終わった。

■「守り勝つ野球」発揮、随所で好プレー

 ◎…1点を争う緊迫した展開。先発登板した小黒結翔(2年)は序盤から飛ばした。走者を出しながらも踏ん張る。球場は地元の甲府工への大声援に包まれていた。「相手の応援を自分への応援に」。小黒は時折、相手の応援歌を口ずさみながらマウンドに立った。

 チームカラーの「守り勝つ野球」が随所で光り、小黒を支えた。

 一回無死二塁から捕手森田が二塁へ鋭い牽制球を投げ、走者を刺した。四回1死二塁でも三遊間を抜けそうなゴロを遊撃手の佐川蒼大(1年)が好捕。飛び出した二塁走者が目の端に映った。冷静にアウトにした。

 七回、小黒が本塁打を浴び、均衡が破れた。まだ1点差。チームの士気はまったく下がらない。

 真骨頂を発揮したのは八回だ。1死一、三塁のピンチ。捕手森田はスクイズを警戒し高く外れる球を要求したり、しきりに三塁走者を刺すそぶりを見せたりした。2ボールからの3球目、スクイズを実行してきた。三塁走者のスタートが遅れ、タッチアウト。厳しい警戒が効いた。「甲府工は山梨県予選からスクイズを使っていた。絶対に決めさせないぞと思って攻めた」と森田は話す。

 3投手のリレーで被安打6、失点1に抑えた。

 今泉壮介監督は「群馬の代表として出ている以上、勝ち切らなければいけなかった。すべてレベルアップしていきたい」と悔しい表情を見せた。(中沢絢乃)