◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(19日)◇日光カンツリー倶楽部 (栃木)◇7238yd(パー70…
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(19日)◇日光カンツリー倶楽部 (栃木)◇7238yd(パー70)◇曇り(観衆2415人)
初優勝から4年5カ月4日。27歳の片岡尚之はプレーオフを制して念願のツアー2勝目を手にし、「やっと勝てた」とうれし泣きした。それも、2026年の海外メジャー「マスターズ」と「全英オープン」の出場権がかかったナショナルオープンでの優勝に涙は止まらなかった。
初優勝はツアー出場4試合目の2021年5月「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」。「デビューしたてで、右も左も分からなかった。すぐに2勝目を獲れるほどの自信はなかったけど、いま思えばすぐに2勝目を挙げていなければいけなかった」と振り返る。同年10月「ブリヂストンオープン」、11月「ダンロップフェニックス」をともに2位で終え、「優勝争いになるといつも緊張して、ミスをするシーンが定着してしまった」と“負け癖”がついた。
2022年「日本プロ」、23年「セガサミーカップ」と「フジサンケイクラッシック」、24年「中日クラウンズ」、「日本シリーズJTカップ」といずれも2位に。「自他ともに認めるシルバーコレクターだった」と惜敗してきた。今季に入ると4月「東建ホームメイトカップ」の3位が最高位で6試合の予選落ち。優勝争いにもなかなか絡めず「すごく苦しかった」と吐露する。
不振脱却に向けて、オープンウィークだった前週の土曜と日曜に、自身と同じ谷将貴コーチに師事する永久シード選手の片山晋呉のもとに向かった。「内容は秘密ですけど、ショット、アプローチ、そのあたりのアドバイスをもらった」。さっそく練習ラウンドから助言を取り込み、「開幕前は優勝どころか予選通過できるかなというコンディションだったけど、試合に入ってからどんどん状態が良くなって。調子も上がってきた」という。今週も難コースを相手に予選2日間で「70」を並べ、3日目は「69」。この日は4バーディ、2ボギーの「68」と伸ばし、フィールドで唯一4日間オーバーパーを打たなかった。最終日の7打差逆転は、大会のデータが残る1985年以降2番目の記録になる(※2019年にチャン・キムが8打差を逆転)。
正規の18ホールを通算3アンダーで終えた時点ではプレーオフになると思っていなかったという。「(4打差9位から逆転した)初優勝のときも優勝への意識を全然しないでプレーして。今回も“勝っちゃった”という感じだけど、プレーオフで優勝を勝ち取ったという意味では違いはあるかな」と自信を植えつけた。その1ホール目は原敏之がボギーを喫したのに対し、グリーン右ラフから20yd弱のアプローチをピンそば60センチにつけるパーで決着をつけた。
「全プロゴルファーが憧れるタイトルに名前を刻めたことが本当に光栄」と喜ぶ一方で、初めて出場権を手にした海外メジャーに向けては緊張感をにじませる。「夢であるマスターズ、全英オープンに出られるのは本当にうれしい。多分その2試合では僕が一番ヘタ。技術もないし、力もないと思うので、死ぬ気で努力して4月までになんとか戦えるように頑張りたい」
今年キャリアグランドスラムを達成したロリー・マキロイ(北アイルランド)しかり、アジア人で唯一の優勝者となった松山英樹、5勝を誇るタイガー・ウッズと、「マスターズ」で印象に残っているシーンはたくさんある。その夢舞台に立てる、最高の機会をつかみ取った。(栃木県日光市/石井操)