ローソンに呆れかえるような持論を寄せた角田(C)Getty Images 怒涛のごぼう抜きを見せた。現地時間10月18日…

ローソンに呆れかえるような持論を寄せた角田(C)Getty Images
怒涛のごぼう抜きを見せた。現地時間10月18日、第19戦アメリカGP予選で、レッドブルの角田裕毅は13番グリッドを獲得した。
この日は出だしから好調だった。前日に18番手に沈んだスプリントレースでは、オープニングラップから怒涛の12台抜きに成功。開始早々に発生した多重クラッシュに乗じたジャンプアップだったが、7位フィニッシュで2ポイントを獲得した。
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これで勢いに乗った角田は公式予選でも好走。アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)のクラッシュで赤旗になるアクシデントも生じる中で、14番手タイムをマークしてQ2に進出する。
ただ、迎えたQ2で予期せぬトラブルに巻き込まれた。果敢に仕掛けていた角田は、最終アタックでトラフィックに阻まれ、Q3進出のチャンスを失った。ただ、セッション中には、他車と接触しそうな場面が散見。ターン2ではオーバーテイクを図った角田に対して、ローソンが突如としてコースを塞ぐように走行した。
クラッシュにも繋がりかねない危険な場面だけに角田も怒り心頭。無線を通じて「クソッ。あいつ何やってんだ! コーナーでスロー走行して、わざと邪魔をしたぞ」と堪えようのない感情を爆発させ、Fワードを使用して「ちゃんと報告してくれ」と、ライバル車の走行を問題視した。
マシンの状態も良く、内容も良かっただけに、13番手に甘んじた“結果”は悔やまれる。実際、角田もレース後のF1公式のフラッシュインタビューにおいて「ローソンはいつもあの通りだよ。正直、毎回のようにわざと何かやるんだ。彼にはもっと期待していたけど……もう何も感じていない。彼のことなんてどうでもいいよ」と呆れかえりながら、Q3進出の“障壁”となったライバルの走行を振り返っている。
「ターン11でローソンはすごくゆっくり走っていて、僕を待っているような感じだった。コーナーのど真ん中で止まりそうな感じ。ハッキリ言って、理想的ではなかったよ。あと最後の局面でアルピーヌが進路上にいたんだ。おそらくチーム内のコミュニケーションに問題があったからだろうけど、そのせいでかなりのラップタイムを失った。あれがなければ、僕はQ3に入っていたと思う。ここまで普通の予選ができていなくて、本当にフラストレーションが溜まるけど、仕方ない」
もっとも、角田に糾弾されたローソンは、元同僚の辛辣な声を意に介していない。
レース後のフラッシュインタビューで、ローソンは「速いマシンを持っていながらそれを引き出せなかったのは悔しい」と自身の走りを分析。その上で、角田からの批判を一笑した。
「なんで僕なんだ? 彼が何に怒っていて、僕らのどこに不満を思っているのか全くわからない。正直に言うと、ここのトラフィックはいつも少しだけタイトなんだ。それに今日の予選で自分が彼の前にいた記憶もない。別に怒るのなら怒ればいいけど、僕には関係ないことだよ」
互いに異論をぶつけ合った角田とローソン。レッドブルのシート争いも展開する両雄の関係性は、かなり微妙なものになっていそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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