第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)が18日、山梨県で開幕し、富士吉田市の富士北麓(ほくろく)…
第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)が18日、山梨県で開幕し、富士吉田市の富士北麓(ほくろく)公園野球場などで1回戦3試合があった。茨城県代表の下妻一(茨城2位)は浦和学院(埼玉2位)と戦い、6―12で敗れた。19日は1回戦4試合が予定され、下妻二(茨城1位)が駿台甲府(山梨3位)と対戦する。
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(18日、第78回秋季関東地区高校野球大会1回戦、茨城・下妻一6―12埼玉・浦和学院)
プレーで引っ張るのが主将だと思っている。
8点リードされた七回表2死一、三塁。打席が回ってきた1年生主将の荒川叶亜(とあ)は、このままいくとコールド負けになると頭によぎった。
「しっかり振り、悔いがないようにしたい」。いつもより指1本分ほどバットを短く持った。頭は冷静だった。
直球続きの4球目。外角低めの緩い変化球を振り抜いた。三塁線に落ち、2点適時三塁打。三塁上でガッツポーズし、喜びを爆発させた。「流れを呼び込める」
守りの要の捕手でもある。新チーム発足後、全体ミーティングで鶴見和輝監督から主将に指名された。「上下関係は厳しくない」といい、上級生は「心配なことがあれば声をかけてくれよ」と支えてくれるが、「少し不安」な思いはあった。
小学校も中学校も野球部の主将を務めた。甲子園に行きたくて入学した下妻一。「頼られるのは、うれしい」。プレッシャーを、甲子園をめざすための力に変えてきた。
関東大会出場を決め、初戦の相手は強豪の浦和学院。体格差もあるが、気持ちで負けるつもりはなかった。
でも……。九回、打席に立ったが、一ゴロ。つなげられなかった。
試合後、エースの市村翔大(2年)は「1年生とは思えない、頼りがいのある捕手」とたたえた。サインにほぼ首を振らず、一緒にラーメンを食べたり映画を見たりする仲間だからこそ信頼している。
「冬を越えて、私立に負けない県立になりたい」。悔しさは夢への原動力だ。(後藤隆之)
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【経過】最大9点差まで広げられたが、下妻一が後半に粘り強さを見せた。一回、浦和学院が2点を先制。その後も加点し、五回までに9点先行した。六回、下妻一は古橋広の2点適時打で反撃を開始。七回には荒川が2点適時三塁打を、八回に山関が適時二塁打を放って、食らいついた。