トヨタ自動車が開発した次世代向け電気自動車(EV)「e―Palette(イーパレット)」が、来年1月の箱根駅伝(第10…

 トヨタ自動車が開発した次世代向け電気自動車(EV)「e―Palette(イーパレット)」が、来年1月の箱根駅伝(第102回東京箱根間往復大学駅伝競走)で、医務車として選手に伴走することになった。ほかの運営車両もEVや燃料電池車(FCV)などに置き換え、排出ガスを大幅に減らす。

 トヨタは箱根駅伝に協賛しており、今年も計41台を提供した。いずれもハイブリッド車(HV)かガソリン車で、排ガスや二酸化炭素(CO2)を出す。テレビ観戦する視聴者らからは、選手への影響を気づかう意見も寄せられていたという。

■時速20キロで急坂上り下り

 同社の陸上部に所属する箱根駅伝の出場経験者からも意見を聞き、電動車への切り替えが必要だと判断。主催者の関東学生陸上競技連盟などに説明し、賛同を得られたという。

 イーパレットは、シャトルバスやキッチンカーなど多様な用途を想定する車両で、今年9月に発売した。市街地などの決められたコースを走る想定で、最高時速は80キロ。選手に伴走するには時速20キロほどの低速で箱根の急坂を上り下りする必要があるため、試験走行で可能かどうか確かめた。今後、片道100キロ以上ある全行程を走り、航続距離を確かめる。