◇国内女子◇富士通レディース 事前(16日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72)「スタンレ…
◇国内女子◇富士通レディース 事前(16日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72)
「スタンレーレディス」で予選落ちを喫した渋野日向子は週が明けて14日(火)、福岡にいた。「パターの勉強をしに行きました」。セカンドカットが実施される前の予選通過ラインに2打届かなかった前週の2日目は合計30パット。数字以上にダメージが重かった短い距離を繰り返し外すパッティングは、今季米ツアーでの苦戦ともリンクするシーンと言えた。
渋野が向かったのは、佐々木信也氏が代表を務める『エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡』。これまでも面識はあったが、指導を受けるのは初めてだったという。「いままであんまり型にとらわれないというか、自分の感性でやってきた部分があった。科学的なものが必要だと思った」と、手を付けてこなかった部分に踏み込んだ理由を明かす。
まずはしっかりとデータをとり、専門家の目を通して現状を正しく認識する作業から。「発見ばかり。(うまく)言葉にできません」と冗談めかす。例として挙げたのは、ストロークにおいて手を使いすぎる傾向があるため背中などの大きな筋肉を使って打つことで再現性を高めるというもの。これも、みっちり3時間を費やしたレッスン中のワンポイントに過ぎない。
試合中のミスの傾向も共有した。なぜそれが起きているかを理解できればラウンド中の原因把握→修正という一連の流れの精度を高めることができる。ストロークなのか、ラインの読み違いなのか…。それが疑心暗鬼のまま、グリーン上のイメージだけが悪くなっていく負のスパイラルで苦しんできた。
米ツアーが公表しているパッティングのスコア貢献度は2年目の2023年以降、3位(+1.08)→58位(+0.22)→100位(-0.09)。ランキングでも初年度だった22年の93位(-0.1)を下回っている。
2021年に優勝している2週後の「樋口久子 三菱電機レディス」(埼玉・武蔵丘GC)にもエントリーを済ませ、アジアシリーズ進出を逃した10月は国内ツアーで4連戦を組んだ。「もうね、悩みに悩んで、悩みまくってるんで。変えたいし、変わりたいし、逃げたくないし…。ちょっとでもきっかけをもらえたら」。11月の1試合を残すのみとなっている主戦場ではい上がるためにも、新たなエッセンスを加えて実戦の中で自信をつかみにいく。(千葉市緑区/亀山泰宏)