◇国内女子◇富士通レディース 事前(16日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72)古江彩佳は前…

古江彩佳は「富士通」所属プロとして今年もホステス大会へ

◇国内女子◇富士通レディース 事前(16日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72)

古江彩佳は前年大会で山下美夢有にプレーオフ惜敗したことを“忘れていた”という。「2年前にセカンドカットで帰った悔しさの思い出が強くて…」。過去6度の出場で優勝3回、2位2回と圧倒的な強さを誇るコースで、唯一上位に絡めなかったのが2023年大会だった。カットライン上の通算1アンダー45位で予選通過したが、悪天候によってセカンドカットが行われ、最終ラウンドをプレーできなかった(最終的に最終ラウンド自体中止となり、36ホール短縮競技に)。

2019年のアマチュア優勝で始まった当地での戦いぶりが鮮烈な分だけ、2年前の悔しさは消えない。ここまで通算16ラウンドをプレーして平均ストロークは驚異の「67.9375」を記録。19、21、22、24年と4大会は毎日60台をそろえた。

大会4勝目なるか

残してきた数字とは裏腹に、大本命として試合に臨む口ぶりは慎重そのもの。「ところどころ狭くなっているところがある中で、その辺をフェアウェイキープしていけるかが重要。まずは大きいグリーンに乗せること。アプローチするよりはパターで打った方がパーだったり、バーディで上がる確率は高いと思う」。どこまでも堅実な一打一打の積み重ねを自らに求める。

しっかり3日間をプレーし、上位争いに絡んで大会を盛り上げたい思いの裏返しでもある。2022年の米ツアー参戦後も毎年出場を欠かさないホステス大会。「日本に帰ってくる試合として、まず“ここ”を第一に考えますね」とうなずき、常に冷静沈着な古江の言葉に思い入れがにじむ。「(いつものように)フラットにもやりたいですし、気合も少しは入れないと上には行けないと思う。その辺も重要かな」と続けた。

昨季は「エビアン選手権」でのメジャー初制覇、米ツアーの平均ストローク1位と輝かしい実績を残した。安定して上位に顔を出しながら、タイトルだけが遠いシーズンの流れを打ち破れれば、またひとつ忘れられない思い出が刻まれる。(千葉市緑区/亀山泰宏)