【NASCAR】第33戦:South Point 400/ラスベガス モータースピードウェイ(日本時間10月13日)【映…

【NASCAR】第33戦:South Point 400/ラスベガス モータースピードウェイ(日本時間10月13日)

【映像】何が起きたかわからない!多重クラッシュの瞬間(車載カメラ)

 NASCAR(ナスカー)の第33戦がネバダ州ラスベガスで開催。あと23周でフィニッシュという山場で、複数のマシンが絡むマルチクラッシュが発生し、“経験者”が14日の中継でその舞台裏を明かした。

 全267周レースも残り33周となったところで、2台のマシンによる衝突事故が発生し、イエローコーションが出された。被害のあったマシンが撤収し、コース上の安全が確認された後に、レースが再開されたのは残り23周の時点だった。リスタートとなると、どのマシンも一斉に前へ出ようと奮闘。6位争いで横3列に並んだ集団の真ん中にいたタイ・ギブスの54号車は、行き場を失って右側にいたシェーン・ヴァン・ギスバーゲンの88号車に接触してしまった。

 この2台のスピンを機に、後続のマシンが絡んで多重クラッシュとなってしまう。集団で走っている状態では、前方のクラッシュを避けきれたマシンと避けきれなかったマシンの差は紙一重で、解説でNASCARレーサーの古賀琢麻氏は「他人事だと思って見てると『危なそうだな』と思うんですが、いざ本人がこうなってみると、(周囲で)何が起こっているかわからないんですよ」と自身の経験を踏まえてコメントしている。

 原因については、「砂ボコリがあるんで滑ってます」と古賀氏が言うように、このコースの周囲には砂漠地帯が広がっており、風に乗って砂が飛んでくることはレース開始前から懸念されていた。さらに古賀氏は、「リスタートの時はグリップ力も低いし、センターラインにいるクルマは(コースの)内側に吸われてしまう」のだと言う。

 そうした動きで突然目の前に他車が姿を現した際、「後方のドライバーはガスペダル(アクセル)をオフにするしかないんです。そこで、タイヤが温まってないから挙動が乱れてしまう」と、今も現役NASCARドライバーで第一人者の古賀氏だからこそ語れる言葉で説明を加えている。(ABEMA『NASCAR Groove』/(C)NASCAR)