リーダーシップも備えた柳は、やはり欠かせぬ選手だ(C)産経新聞社 プロ野球は多くのチームがオフに入り、人事にまつわる報道…

リーダーシップも備えた柳は、やはり欠かせぬ選手だ(C)産経新聞社

 プロ野球は多くのチームがオフに入り、人事にまつわる報道が毎日のようになされている。中日に関してだと、巨人が柳裕也の獲得調査をしている旨を『中日スポーツ』など複数の媒体がスクープ。火の無いところに煙は立たぬというので、ある程度確度の高い情報なのだろう。

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 柳は1994年生まれの31歳。今季で大卒9年目のシーズンを終えた。伸びのある速球と多彩な変化球のコンビネーションが武器の先発右腕だ。

 2021年に11勝6敗、防御率2.20、168奪三振の好成績。最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得し、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞にも輝いた。

 ただ、翌年以降は2桁勝利がなく、ここ2年はイニング数も100回に届かず。打線との絡みや自らの不調、故障も相まって、本来のパフォーマンスが出せない日々が続いている。

 今季は開幕からローテに入り、4月23日の巨人戦まで防御率0.72と快調だったが、同日に右肩のコンディション不良を発症して離脱。夏場に復帰するも、わずか3勝に終わっている。

 また、8月に国内FA権を取得。昨オフに複数年の打診を断って単年で契約を結んでおり、権利行使の機運が高まっているように感じるのが正直なところだ。調査しているのが巨人だったのがちょっと意外なぐらいである。

 それでも、今の中日には柳裕也が必要だ。

 万全であれば規定投球回を期待できる先発投手は、やはり確保しておきたい。若手も高橋宏斗や金丸夢斗らを擁するが、まだ育ちきっていない。投手でありながら選手会長を務め、チームをまとめ上げるキャプテンシーを含めて稀有な人材だ。周囲の選手にとって、その背中から学ぶことはとても多いのではないか。まざまざと手放すのは勿体無い。

 報道によると、柳は「まずドラゴンズの話を聞いてから」とコメントを残している。右腕の満足がいく提示がなされれば、残留の可能性は十分ある。もちろん、選手の権利なので、球団としては仮に行使を決断されても誠意を見せるほかない。

 状況は予断を許さないが、上位進出のためには絶対に必要な存在。来季も中日の背番号17は柳裕也が担ってもらいたい。

[文:尾張はじめ]

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