ジャック・ソック(アメリカ)は多くの「初めて」を経験したと、現時点までの今シーズンを振り返る。「全仏オープンで、初めて初戦で敗退したことから始まり、今はパリで初めてのマスターズ1000のタイトルを獲得しました。トップ10に入るのは初めてのこ…

ジャック・ソック(アメリカ)は多くの「初めて」を経験したと、現時点までの今シーズンを振り返る。

「全仏オープンで、初めて初戦で敗退したことから始まり、今はパリで初めてのマスターズ1000のタイトルを獲得しました。トップ10に入るのは初めてのことだし、ATPファイナルズへの出場も初めてです」(ソック)

ソックがそう語ったのは、昨日の結果があるからだ。昨晩に行われたロレックス パリ・マスターズの決勝戦で勝利し、タイトルを獲得。同時に「ATPファイナルズ」への、8人中で最後となる出場権を手にした。同大会は、11月12日から19日までロンドンのO2アリーナで開催される予定で、今シーズン中でポイント獲得を争い上位8人だけが参戦できる「エリートクラブ」で行う最終戦だ。

ただ、もともと実力のある選手とはいえ、ソックの2017年の「ATPファイナルズ」への出場権獲得は多くのテニスファンにとっては意外だったかもしれない。なにしろ、ソックは10月30日時点では、「ATPファイナルズ」への出場権をかけたレーストゥロンドンでは24位につけいていたに過ぎないからだ。

その点で錦織だけでなく、ジョコビッチやワウリンカらランキングの上位につけていた選手が怪我などで離脱しているとはいえ、15人を一気に抜き去って「ATPファイナルズ」への出場枠に滑り込んだ爆発力には驚くばかりだ。

ちなみに、ソックは、2011年のマーディ・フィッシュ以来、シーズンのフィナーレで出場権を確保した初のアメリカ人だ。さらに今年、ATPワールドツアー大会のシングルスで3つのタイトルを手にしており、オークランドで開催されたASBクラシック、デルレイビーチ・オープン、アンディ・ロディック以来、アメリカ人として初めて獲得したパリ・マスターズATP1000だ。

初出場となる「ATPファイナルズ」でどんな活躍をするのか、注目したい。(テニスデイリー編集部)

※写真はASBクラシックで優勝トロフィーを掲げるジャック・ソック

(Photo by Anthony Au-Yeung/Getty Images)