<令和7年度 秋季東京都高等学校野球大会:成立学園2―1共栄学園>◇13日◇1回戦◇オーエンススタジアム江戸川球場 上位…

<令和7年度 秋季東京都高等学校野球大会:成立学園2―1共栄学園>◇13日◇1回戦◇オーエンススタジアム江戸川球場

 上位有力校が固定化してきている近年の東京都の高校野球。初出場はなかなか困難な状況になってきているが、そんな中、甲子園出場を果たしたのが2023年夏の東東京・共栄学園だった。彼らの快進撃を見て入学してきたのがこの新チームの中心となっている2年生である。

 共栄学園の前の初出場となった東東京代表は、2012年夏の成立学園(西東京では2016年の八王子)である。そんな両校の対決となった。

 共栄学園はこの夏シード校として挑んだが、4回戦で安田学園にコールドで屈した。成立学園も4回戦で帝京とタイブレーク激闘を演じたが、1対3で惜敗している。

 そして迎えたこの秋、共栄学園は農産、立教池袋を下しての進出。成立学園は学習院、明治学院、東村山との接戦を制しての本大会出場となっている。

 序盤にお互いに1点ずつを奪い合った試合は共栄学園の背番号10・森 龍大投手(1年)と成立学園の横山 和也投手(2年)の、投手戦という展開になっていった。どちらも、制球よく、ストライクを先行させていく投球なので、見ていても心地がいい。

 ただ、両校とも突破口がなく、次の1点をどう奪っていくのかというところが、試合のポイントになっていくと思われた。

7回、共栄学園は1番からの好打順だったが三者凡退。その裏、成立学園は先頭の6番・早川 颯真選手(2年)が、左前打で出るとバントで二進。そして8番・江﨑 叶生選手(2年)が左中間を越えていく二塁打で早川選手が還った。結局、これが決勝点。横山投手は8回、9回も変わらぬペースで、スライダーやツーシームなど、多彩な球種を駆使しながら共栄学園打線を抑え込んだ。終わってみれば7安打与四球1の1失点で完投。7回以降は無安打という内容で、安定感を示していた。

 成立学園の安藤 信二監督は1988(昭和63)年ドラフト4位指名で、佐伯豊南から西武ライオンズに投手で入団し、99年の退団後は台湾でプレーした。その後は、ベースボールスクールなどを経験しながら、環太平洋大でコーチを経て監督として指揮を執り、2023年には社会人野球に参入したJPアセット証券の監督を務めたが、24年にチームは休部。今年の2月から、成立学園で指揮を執ることになった。折しも、成立学園としては、鷲宮のグラウンド付き寮で野球部員を受け入れられる体制となり、学校としても野球部強化へ向かう態勢を整えていく方向性のようである。安藤監督が、大学、社会人とそれぞれのステージで指導してきた経験を生かしてのチーム強化が期待されそうだ。

 安藤監督自身も、「高校野球はやはり面白いですね。大学や社会人に比べると、技術的には及びませんが、それだけに指導としてのやり甲斐はあります」と語っていた。

 共栄学園は、6回に先頭の瀧澤 悠太朗選手(2年)が二塁打してバントで一死三塁とした場面でのスクイズが投手正面に飛び、本塁で刺されて勝ち越し機を逸したのが痛かった。