シーズン終了とともにメジャー移籍の話題が噴出した岡本(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext …

シーズン終了とともにメジャー移籍の話題が噴出した岡本(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 目下、ポストシーズン開催中の日米両球界だが、水面下ではオフシーズンの各球団の補強動静が動きを見せ始めている。

 市場の動静が動き始める中で、小さくない話題を生んでいるのが、巨人の主砲・岡本和真だ。10月13日には、『スポーツニッポン』など複数紙が今オフにポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指していると報道した。

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 実績は申し分ない。5月の阪神戦で打者走者と交錯し、左ヒジ靱帯損傷による長期離脱を余儀なくされた今季は、8月16日にようやく1軍へと本格合流。最終的に69試合に出場し、打率.327、15本塁打、OPS1.014と確かなスタッツを記録した。

 無論、来季にV奪還が求められる巨人にとって、打線のコアとなる岡本は必要不可欠な戦力だ。だが、来オフにFAとなって無償で出て行かれるよりも、今オフのポスティングを容認し、高額化が予測される契約金の一部を手に入れる方がメリットはあるとも言える。

 では、今現在で岡本はどれだけの評価を受けているのか。各国球界の移籍情報を日夜発信している『MLB Trade Rumors』は、今年9月時点のリポートにおいて「巨人が今オフにオカモトをポスティングするのであれば、今がまさにベストタイミングだと言える」と断言。「オカモトは速球に滅法強いわけではない。この不確実性が契約の最終的な価格に織り込まれることになる」とNPBよりも高速化しているMLB投手たちの速球に対する“一抹の不安”を提示しながら、ポスティング後の契約の可能性を説いている。

「一塁手としての守備力は誰の目にも優れているように見える。打撃ではパワーもあり、コンタクトスキルも向上し、四球を選べる選球眼もあって、技術力は豊富にある。もし彼がポスティングされれば、MLBの各球団が複数年契約で獲得に興味を示すことは間違いない」

 また、米野球データ専門サイト『Fan Graphs』のエリック・ロンゲンハーゲン記者は「オカモトの最も興味深いのは極端なプルヒッターとしての特性だ」と指摘。「フライボールの理論を信じる球団は、彼がMLB移籍を決断した場合に最も熱心に獲得に動く可能性が高い」と強調。「コンスタントに長打を残せる打力を持つ一塁手」を欲する球団による獲得競争へと転じる可能性があるとした。

 近年では、鈴木誠也(5年総額8500万ドル=約101億2000万円)や吉田正尚(5年総額9000万ドル=約123億3000万円)が複数年の大型契約を獲得。そうした“前例”をふまえても日本人打者への米球界での評価は高まっている印象もあるが、岡本には、いったいどれだけのオファーが舞い込むのか。

 主砲流出を余儀なくされる巨人の決断とともに注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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