早田ら日本代表は14日の準決勝を戦う(C)Getty Images 10月11日に開幕した「第28回ITTF-ATTUア…

早田ら日本代表は14日の準決勝を戦う(C)Getty Images

 10月11日に開幕した「第28回ITTF-ATTUアジア卓球選手権大会2025」(インド)は15日までの5日間の日程で、男女の団体戦が行われる。前回大会を制している日本女子が12日、初戦となる準々決勝に登場し北朝鮮と対戦。ゲームカウント3-2で辛くも勝利を収め連覇へのスタートを切った。

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 日本が張本美和、早田ひな、大藤沙月の3選手で臨んだこの一戦は、最終第5試合までもつれるという大接戦となった。1番手の張本がチャ・スヨンから最初の白星を挙げるも、2番手の早田、4番手の張本がいずれもキム・クムヨンに敗戦。3番手でパク・スギョンに勝利した大藤の試合も含め、4試合ともフルゲームまでもつれている。

 両チームが2勝ずつをあげるシーソーゲームの様相となって迎えた5試合目、早田がチャ・スヨンを3-1で何とか振り切り、日本が準決勝進出を決めた。2試合で白星をマークしたキム・クムヨンをはじめ、北朝鮮選手の粘り強さに日本は最後まで苦しめられる結果となった。

 大会連覇へ向け、薄氷の勝利を飾った日本チームの戦いぶりは、中国ポータルサイト『捜狐』でも報じられている。中国女子は昨年の大会では決勝で日本に敗れ、準優勝に終わった。今回が中国代表のリベンジが懸かる大会であるとして、同サイトが日本の試合内容にも注目している。

 日本と北朝鮮の一戦について、「中国代表以外のチームがこれほど日本を追い詰めたのは久しぶりだ」と振り返り、最後まで接戦だったと評しながら、「(日本は)出場した3人がそれぞれ1勝ずつ挙げ、北朝鮮はキム・クムヨンの2勝にとどまった」などとレポート。

 その上で同サイトは、「チーム全体として見れば、日本の総合力の高さが際立っていた」と称えており、この試合には出場しなかったメンバー、橋本帆乃香や長崎美柚の存在にも触れ、「層の厚さは健在だ」「5人全員が要注意」と警戒心を募らせている。

 また、日本の試合結果を伝えるとともに、同サイトは、「中国女子代表は、前回大会で日本に敗れており、今大会では『決勝で日本に雪辱して王座奪還する』ことが明確な目標だ」と主張。さらに、この日の日本勝利を受け、「中国代表へのプレッシャーが高まった」と説くとともに、今後を見通し、「現状を見る限り、決勝はやはり『中国対日本』の構図になりそうだ」などと訴えている。

 辛勝ながらもベスト4入りを果たした日本に対し、今後の対戦国からのマークがさらに厳しくなることは確実。準決勝は14日、そして大会最終日の15日に決勝が行われる。卓球界におけるアジアの覇権争い、果たしてどのような結末を迎えるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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