佐々木はドジャースブルペンの救世主として評価を高めている(C)Getty Images 野球評論家の佐野慈紀氏が現在の野…

佐々木はドジャースブルペンの救世主として評価を高めている(C)Getty Images

 野球評論家の佐野慈紀氏が現在の野球界を独自の視点で考察する「シゲキ的球論」。今回はドジャースの"守護神"として躍動する佐々木朗希に焦点を当てた。

【動画】佐々木朗希、魂の完全投球! 強打者たちをねじ伏せた空振りシーン

 ドジャースは現地10月13日から始まるナ・リーグ優勝決定シリーズをブリュワーズと戦う。まずは敵地でのスタート、初戦はブレーク・スネルの先発が予想される中、鍵を握るのは終盤のブルペン運用にもありそうだ。

 ここにきて存在感を示しているのが佐々木朗希。フィリーズとの地区シリーズ第4戦では3回無失点とロングリリーフもこなし、勝利の立役者となった。すでにポストシーズンに入って2セーブをマーク。地区シリーズ突破のキーマンとしてデーブ・ロバーツ監督からも名指しで称賛されるなど、中継ぎ陣が弱点と言われていたドジャースの救世主となっている。

 レギュラーシーズンでは5月中旬から右肩インピンジメント症候群で負傷者リスト(IL)入り、長く厳しい時間を過ごしたが、レギュラーシーズン終盤にチームに合流。ポストシーズンでは圧巻のパフォーマンスを見せている。この"変身"の裏には何があるのか。

 佐野氏は佐々木に関して「春先とは全然違いますよ」とコメント。「(投げる)バランスですね。全然変わりました」と指摘する。

 具体的には「しっかり軸足に乗っている」とした上で「立ち姿もまっすぐ。なので体重移動もスムーズですし、まっすぐを叩きつけられている」ことが大きいとした。

 元々160キロ超の剛速球と落差のあるスプリットが持ち味。ただ右肩を痛めた後の調整登板ではなかなか球速が上がらないことも不安視された。

 しかし、ここにきて投球フォームを改善、完全復活して球威も増したことで「ショートイニングでは、相手打者も対応しきれないのではないでしょうか」と手のつけられない状態になっているとした。

 実際にポストシーズンに入って佐々木と対戦する打者は緩急のついた投球術に"お手上げ"と言わんばかりに、天をあおぐシーンも目立つ。

 背番号11が目指すワールドシリーズ進出の鍵を握る存在となりそうだ。

【さの・しげき】

1968年4月30日生まれ。愛媛県出身。1991年に近鉄バファローズ(当時)に入団。卓越したコントロールを武器に中継ぎ投手の筆頭格として活躍。中継ぎ投手としては初の1億円プレーヤーとなる。近年は糖尿病の影響により右腕を切断。著書「右腕を失った野球人」では様々な思いをつづっている。

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