<令和7年度 秋季東京都高等学校野球大会:二松学舎大付7―2東亜学園>◇12日◇1回戦◇都営駒沢球場 雨で1日日程がずれ…
<令和7年度 秋季東京都高等学校野球大会:二松学舎大付7―2東亜学園>◇12日◇1回戦◇都営駒沢球場
雨で1日日程がずれた注目のカードである。昨秋の優勝校で、連覇を狙うとともにセンバツの連続出場も目指すことになる。東亜学園も、今春の東京都大会優勝校であり、いわば今春と昨秋の優勝校同士の対戦である。ただ、夏の東東京大会では東亜学園は4回戦で堀越に、二松学舎大付も5回戦で淑徳に敗れており、もう一つ不本意な結果だったかもしれない。そんな先輩たちの思いを背負っての対戦である。
前半は、お互いに得点は挙げたものの、複数得点が挙げられて畳みかけられそうな状況になりながら、どちらももう一つで、あと一本が出ないという形だった。
二松学舎大付は初回に納嵜 塁斗選手(1年)がいきなり三塁打を放ち、犠飛で先制。1点リードされていた5回にも、4番・早坂 健太選手(2年)が中前タイムリーを放って同点とした。東亜学園は、2回に4番・市村 星海選手(2年)の三塁打と暴投ですぐに同点とし、4回に武田 真慈郎選手(2年)のしぶとく三遊間を破る安打でリードしていた。
どちらも得点後に、好機があったがあと一本が出ないという歯がゆい展開でもあった。こうして、試合は後半戦に突入し、6回からどちらも継投に入っていく。
7回、二松学舎大付は1番からの好打順だったが、この回から登板した3人目となった反町 陽向投手(1年)を攻めた。二死一二塁から5番・福和田 啓太選手(2年)が三塁線への二塁打で均衡を破る。続く早川 幸汰選手(1年)が右越三塁打して2点を追加。そして、9回にも福和田選手が2ランを左翼スタンドにはなって、決定的な追加点をあげた。福和田選手は4打数4安打1四球で3打点。全打席出塁で2得点。4番の早坂選手も4打数3安打。何だかんだ言いつつも、二松学舎大付の中軸打線は、やはり鋭い。
二松学舎大付は6回からは、先発の川島 連十投手(1年)と同じ左腕で似たようなタイプでもあるが、1番を背負った2年生の小高 稜真投手が投げて、6回こそ2四球を与えたものの4イニングを無安打に抑えて逃げ切った。
二松学舎大付の市原 勝人監督は、「やっぱり、初戦の硬さっていうのはあったかもしれません。それでも、大きなミスがなかったのでこうして勝ち切れたと思います。小高は、どうしても試合の入りで制球が悪くなっていしまいますが、後半はストライク先行でいい投球でした」と見ていた。そして、「今の(飛ばない)バットになってからは、やはり守りを優先したチームにしていかないとなかなか勝ち切れないので、こういう試合にもなっていくと思います。それでも、粘り強い野球で戦っていきます。去年もそうでしたが、ウチはこうして戦いながら(チーム力を)上げていきます」と、語っていた。
東亜学園は、前半は食い下がり、先発の佐藤 由爽投手(2年)も、よく踏ん張っていた。一時的には逆転もしたのだけれども、後半の勝負どころで二松学舎大付の力のある中軸打線を抑えきれなかった。