今週の月曜日は、京都競馬場でスワンステークス(GII)が行われます。 過去10年のスワンSはその内の5レースで三連単…
今週の月曜日は、京都競馬場でスワンステークス(GII)が行われます。
過去10年のスワンSはその内の5レースで三連単10万超えの決着。ここ3年は三連単40万以上の高配当が続いていますし、波乱傾向が強い重賞と言えそうです。スワンSは400mで割り切れない非根幹距離の芝1400mが舞台。JRAで主要な競走が行われる根幹距離とは違う能力が求められますので、特殊な距離に高い適性のある馬が変わり身を見せるケースが多いことが波乱傾向を強めている要因のひとつとして考えられます。
三連単83万馬券の大波乱となった昨年のスワンSの上位馬は非根幹距離で実績のあった馬。5番人気で優勝したダノンマッキンリー、13番人気で3着に入ったトゥラヴェスーラは芝1400mの重賞で連対経験のある馬。6番人気で2着だったオフトレイルは芝1400mでの実績はなかったものの、芝1800mの重賞勝ち馬でしたし非根幹距離で結果を残していました。
23年のスワンSでも6番人気2着ララクリスティーヌ、11番人気3着ロータスランドが芝1400mの重賞で連対実績があったことからも、非根幹距離に対しての適性が重要であることが分かります。今年のスワンSでも人気の有無に関わらず非根幹距離への適性を示している馬には注意が必要になりそうです。
はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆前走内容と血統背景から非根幹距離への適性は十分
今週のスワンSでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるワールズエンドでした。
週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しワールズエンドに高評価が与えられました。
ワールズエンドは非根幹距離の重賞に出走した経験はありませんが、圧勝した前走の新潟日報賞(3勝クラス)が芝1400m。ハナを切って上がり2位の脚を使って他を寄せ付けない走りで3馬身半差の快勝。また、母リラヴァティは芝1800mで行われた15年の福島牝馬S(GIII)で格上挑戦の身で9番人気2着と結果を残しています。前走の内容や血統背景からも非根幹距離に高い適性がありそうです。
ワールズエンドは重賞で目立った実績はありませんが、新馬戦では昨年の青葉賞(GII)を勝ったシュガークンを負かしてデビュー勝ち。続くアーリントンC(GIII)では出遅れた上にスローの瞬発力勝負になる厳しい状況でしたが、上がり最速の脚を使って差のない4着に善戦。これらの実績から重賞でも十分にやれるポテンシャルは感じられますし、今回のメンバーに入ってもヒケは取らないはずです。
前回から少し間隔は空いていますが、その前走も約6か月ぶりの実戦で結果を残していますから問題はなさそうです。また、最終追い切りが行われた坂路コースで切れのある動きを見せていましたし、陣営の談話からも仕上がりに不足はないはずです。前走から格段にメンバーレベルは上がりますが、距離への高い適性と今の勢いを生かせれば重賞初制覇も十分に可能ではないでしょうか。