◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 最終日(10日)◇横浜CC(神奈川)◇7315…

2025年最後のPGAツアー出場試合を20位で終えた

◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 最終日(10日)◇横浜CC(神奈川)◇7315yd(パー71)◇曇り

わずかひと筋、ラインが合わない。前半5番、そして7番(パー3)も。カップに蹴られたバーディパットに、思わずひざを折った。「ほとんど思い通りに打てていたんですけど…」。ロープサイドいっぱいに膨らんだ期待が、大きなため息へと変わる。最終日に今週ベストの「67」をマークしても、松山英樹は歓声に申し訳なさそうに応えた。

あと一筋の惜しいパットが続いた

パーオン失敗を1ホールに抑えながら、惜しいパットの連続に「日本じゃなかったら気持ちは折れていた」と明かす。フラストレーションの爆発をカバーしてくれたのは、母国の大ギャラリーの視線。前身の「ZOZOチャンピオンシップ」からリニューアルされ、会場が横浜に移っても変わらぬ拍手が身に染みた。

前半4番、6番(いずれもパー5)のチャンスを生かしても物足りない。「ギャラリーの方々がいたので、ひとつでも多くバーディを獲ろうと思っていた」。後半は1Wでグリーン左手前まで300ydドライブを見せた13番でバーディ。さらに15番ではフェアウェイ右サイドからの2打目で、ピンそば2mをとらえて4つ目を奪う。終盤2ホールで4m以内のバーディパットを続けて外しながら、今週初のボギーフリーラウンドに「あまり安定はしなかったですけど、悔いなく終われました」と及第点は付けられた。

多くのギャラリーを引き連れた

2025年最後のPGAツアー出場試合は通算8アンダーの20位に終わった。シーズンのトップ10入りは結局、優勝した1月の開幕戦「ザ・セントリー」だけにとどまった。唇をかんで「来年、最初から良い状態で挑めるように準備したい」と言う。オフはまだ先。2週後にDPワールドツアー(欧州ツアー)「ジェネシス選手権」(ウージョンヒルズCC)に参戦し、今度は韓国で世界レベルの選手たちと競い合う。

今大会をプレーした日本勢では金谷拓実(4位)、比嘉一貴(18位)の後塵を拝す結果となった。同じ東北福祉大OBの後輩に敗れたままでいいはずがない。「もっと良いプレーをしたかったんですけど、なかなか思い通りにはいかない。それは苦しいですけど、来シーズンに向けてまた頑張りたい」。主役の座は簡単には譲れない。

視線はもう1年後へ

前日3日目にトリプルボギーを喫した右ドッグレッグの14番、この日は1Wショットに成功して2パットパーで終えた。「ティショットが良かったんで、もうちょっとチャンスにつけたかったんですけどね。来年、もっと良いショットを打てるようにしたいと思います」。視線はもう1年後に向いている。(横浜市保土ヶ谷区/桂川洋一)

横浜でも大きな声援を浴びた