◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 最終日(12日)◇横浜CC(神奈川)◇7315…

終盤にはガッツポーズを連発した

◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 最終日(12日)◇横浜CC(神奈川)◇7315yd(パー71)

出だし5ホールで4バーディを奪うロケットスタートを決めた金谷拓実は、サンデーバックナインに入ってもアクセルを踏み続けた。折り返して難所の連続となる10、11、12番と必死のパーセーブを積み重ねた。11番はグリーン左から寄せワンでしのぎ、フェアウェイからのセカンドをミスして奥にこぼした最難関12番も3mほどのパーパットをねじ込んだ。

耐えるだけでは上に行けないのがPGAツアー。フェデックスカップポイントランキング135位から逆転シードへジャンプアップが求められる立場でもある。ウェッジショットをピタリと絡めた13番で後半最初のバーディを奪うと、15番からは3連続。16番(パー3)は240ydと距離が長いタフなパー3で、巨大なスタンドに囲まれた横浜CCのシグニチャーホール。3UTのショットはカップをかすめるような軌道で飛び、上4mについた。「ああいうホールが(普段から)多いし、なかなかいいショットが打てなかったけど、きょうは一番いいショットがあそこで打てた」。タフなホールで千載一遇のチャンスを生かし、こぶしを握った。

果敢に攻めた

「ホントに1打1打が大事。とにかく自分らしいプレーを続けて、なんとか1打でも良くなるように」。ティショットを大きく打ち下ろす17番もアグレッシブな姿勢を貫いた。飛距離的に左サイドのバンカーに届かないクラブを持つ選択肢もある中で、自信を持って1Wをチョイスした。「毎日ずっとフェアウェイを捉えていたし、ちゃんとフェアウェイに打てると思った」。結果的にバンカーにはつかまったが、右ピンを狙えるアングルでバーディにつなげることができた。

1Wを左ラフに曲げた最終18番もグリーン手前から打ち上げるアプローチをしっかり寄せてパーセーブ。上がり3ホール連続でガッツポーズを繰り出す熱いプレーで日本のファンを沸かせた。ボギーなしの9バーディ「62」、通算14アンダー4位フィニッシュはいずれもPGAツアーでの自己ベストを更新した。「応援してもらえることがすごく力になるし、今週はそれが身に染みたというか、肌で感じることができた。それが助けになっていいパフォーマンスができた」と感謝を口にする。

PGAツアー生き残りを懸けた戦いは続く

ポイントランクは135位から113位に浮上。101~125位の限定的な出場資格の圏内に飛び込んできたが、PGAツアーは来季から大会ごとの出場人数を削減することをすでに発表している。残り4試合、15位フィニッシュ相当の約55pt差まで迫ってきたフルシード100位のボーダーラインを何としても上回りたい。「とにかく自分らしいプレーを続けることしかできない。それを最後までやり切りたい」と表情を緩めることなく言った。優勝者に「マスターズ」出場権が付与される次週「日本オープン」を終えてすぐ、「ユタバンク選手権」(23日~/ユタ州ブラックデザート・リゾート)から再びサバイバルレースに臨む。(横浜市保土ヶ谷区/亀山泰宏)

多くのギャラリーが見守った ギャラリーを沸かせた