◇国内女子◇スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 2日目(11日)◇東名CC(静岡)◇6435yd(パー72)◇…

18ホールを耐え抜いた岩井千怜がV圏内で最終日へ

◇国内女子◇スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 2日目(11日)◇東名CC(静岡)◇6435yd(パー72)◇雨(観衆3653人)

左右に振られ、傾斜に切られることの多かったシビアなピンポジション。今季から米ツアーに主戦場を移した岩井千怜も「攻めたいけれど攻めきれず、本当に難しい」と漏らし、雨に濡れた顔に疲労をにじませる。そのなかでも「耐えました」と胸を張る2バーディ、ノーボギーの「70」にまとめ、通算9アンダーで優勝争いに踏みとどまった。

岩井がハイライトに挙げたのは、1打目をニアサイドのグリーン右バンカーに入れた16番(パー3)。ピンは右エッジから4ydに切られ、下り傾斜も入った「すごく難しくて、乗ればいいな」というボギー覚悟の状況だった。

状況に合わせて的確な判断を

「ちょっと高さを出して、ピンをオーバーしてもいいイメージ」とコンパクトに振り抜いた一打で、エッジにふわりと落として勢いを弱め、ピンそば50cmにつけてパーを死守。「メチャクチャうまく打てて、あんなにうまくいくとは」と自賛する絶妙なリカバリーだった。

大会には4年連続6回目の出場で、最高位は2022年の28位と優勝争いに絡めていない。昨年までの違いといえば、今季から主戦場を移した米ツアーで培った経験値だ。「アメリカはショートゲームの(練習)環境がいい。試合中でも練習できるし、そういった面でも生きていると思う」。耐え抜いたこの日の18ホールは、米国ツアーで育まれた上達の成果とも受け取れる。

ホステスVで念願の恩返しを

首位に1打差の2位タイで迎える最終日。「ピンポジションによって耐えるのも、攻めるのも必要」という攻守での的確なメリハリをポイントに挙げる。2022年から所属するHondaの特別協賛大会。「皆さんの気持ちに応えたい」という思いを、今年こそ遂げてみせる。(静岡県裾野市/塚田達也)