代走からサヨナラのホームを陥れたキム・ヘソン(C)Getty Images ドジャースは米国時間10月9日、本拠地でフィ…

代走からサヨナラのホームを陥れたキム・ヘソン(C)Getty Images
ドジャースは米国時間10月9日、本拠地でフィリーズとの地区シリーズ第4戦に2-1でサヨナラ勝利。延長11回二死満塁でアンディ・パヘスの当たりは平凡なゴロだったが、処理を焦った投手のオライオン・カーカリングが本塁へ悪送球。まさかの結末で、リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。
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決勝のホームを陥れたのが、代走で途中出場したキム・ヘソンだった。悪送球に反応した捕手J.T.リアルミュートとの交錯を避けるためか、ベースを踏み直す形になったが、米メディア『The Athletic』のファビアン・アルダヤ記者は自身のXで「命懸けで走った」というコメントを伝えた。
母国メディアは大興奮だ。現地11日までに「キム・ヘソンの『命懸けの全力疾走』が証明した存在感…ロバーツ現役時代の『ザ・スティール』のような伝説の再現なるか」と題した記事を掲載。冒頭で「地区シリーズのロースターに含まれた理由を自ら証明した。彗星のごとく速いスピードで、チームをチャンピオンシップシリーズ進出に導く決勝点を奪取した」と報じている。
キム・ヘソンはポストシーズン6戦目で初出場。延長11回一死から左前安打を放ったトミー・エドマンの代走だった。歓喜の場面では三塁走者として、本塁へ。カーカリングの焦り、エラーを誘ったのは「キム・ヘソンが11回に見せたスピードと判断力」と同メディアは断じている。
記事では、地元放送局『SportsNet LA』のインタビューを引用。キム・ヘソンは「ランナーとして、最後にできることは、ただ本塁まで全力疾走することしかなかった。打球が飛んだ瞬間、スライディングよりも全力で走ろうと思った」と振り返った。
『OSEN』は“伝説”への期待も寄せている。デーブ・ロバーツ監督がレッドソックス時代に所属した現役時代に触れ、2004年のア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦で生み出した「ザ・スティール」に言及。ロバーツ監督の盗塁により、シリーズ0勝3敗からヤンキースを大逆転するきっかけを作ったとされている。
記事の最後には「キム・ヘソンも試合の流れを変えるスピードを持っていることは、レギュラーシーズンですでに証明済みだ」と強調し「ポストシーズンでも、走塁で伝説を作り、試合の流れを変える役割を担うことができるだろうか」と結んだ。世界一連覇まで、あと8勝。さらなる熱狂を呼び込む活躍の場が、この先も与えられるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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