男子マラソンの日本記録保持者・鈴木健吾(30)が9日、プロランナーに転向すると発表した。朝日新聞のインタビューに応じ、…
男子マラソンの日本記録保持者・鈴木健吾(30)が9日、プロランナーに転向すると発表した。朝日新聞のインタビューに応じ、決断の理由を語った。
鈴木は2021年に2時間4分56秒の日本記録を樹立した。当初は「まぐれだと思っていた」と振り返る。ただ、1年後にも2時間5分28秒をマーク。その力は確信に変わっていた。
だが、近年はけがを繰り返し、五輪や世界選手権で日本代表のユニホームを着ることができていない。
「もう30歳。競技を続けている一番の理由は五輪で戦うこと。マラソンに専念したい」
8日、18年から所属した富士通を退社すると発表した。プロへの転向とともに、自身が代表を務める合同会社「Kemmmy」も設立した。
スポンサーには、大学時代に共同研究をした縁がある食品会社の「キユーピー」がつく。メーカーのナイキからも引き続き支援を受けるという。
今後の大会出場はこれから決める。28年のロサンゼルス五輪出場をめざし、新たな代表選考枠の一つとなったファストパス(2時間3分59秒)の記録突破も見据えている。
「自分にとっては、ずっと更新できていない自己記録が日本記録。それを越えればファストパスも見えてくる」(加藤秀彬)