送りバント失敗は確かに大きな分岐点だった(C)Getty Images ドジャースとフィリーズによるナ・リーグ地区シリー…

送りバント失敗は確かに大きな分岐点だった(C)Getty Images
ドジャースとフィリーズによるナ・リーグ地区シリーズは、現地時間10月6日に行われた2戦目もドジャースが4-3で制した。フィリーズは最後までドジャース投手陣を攻め立てるもあと1点が取れず、本拠地で痛恨の連敗。9回裏、追い上げムードが最高潮となる中で下されたロブ・トムソン監督の決断が議論の的となった。
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1-4とビハインドで迎えた最終回、フィリーズはドジャースの3番手ブレーク・トライネンに3連打を浴びせ2点を追加。なおも無死二塁の状況で、続く7番ブライソン・ストットは、4番手アレックス・ベシアの2球目が投じられると送りバントを敢行。3塁線に打球が転がるも、これにマックス・マンシーが猛然とチャージ。素早い処理で3塁ベースカバーに入ったムーキー・ベッツへと送球され、2塁から進塁を狙ったニック・カステヤノスはタッチアウト。ドジャース守備陣の絶妙なバントシフトにより、チャンスを広げることが出来なかった。
その後、フィリーズは一、三塁のシチュエーションを作るも、追いつくことが出来ず敗戦。試合後、土壇場での送りバントを指示した指揮官の采配が、地元メディアで大きな話題となっている。
スポーツサイト『SPORTSTALKPHILLY』では、バントのシーンについて、「ドジャースは完全に準備していた」と回想。さらに、ランナーを進められなかったことで、「流れは一気にドジャースへ傾いた」と断じている。
同メディアは、「あの采配はファンの間でも瞬く間に物議を醸すこととなった」などと、試合中の反響を伝えるとともに、「『守りに入った采配』と受け取られても無理はない」と指摘。試合後の監督会見の内容にも触れ、「だがトムソンはこの采配を、“データを踏まえた上での決断”だったと説明した」などと綴っている。
加えて同メディアは、「この采配は、トムソンがこれまでポストシーズンで見せてきた議論を呼ぶ決断のひとつに加わった」と主張しており、「2022年ワールドシリーズ第6戦でザック・ウィーラーを予想より早く降板させた采配、そして2023年のナ・リーグ優勝決定シリーズで、明らかに調子を落としていたクレイグ・キンブレルをマウンドに送り込んだ判断も記憶に新しい」と説明。過去、重要な場面で疑問視されたトムソン監督の選手起用を振り返っている。
今回のトピック終わりには、「ロブ・トムソンは、本当にブロード・ストリートに再びパレードをもたらすことができる指揮官なのか」と記され、批判の声で締め括られている。
ここまで2戦とも、接戦を演じながら敗れたフィリーズ。敵地での3戦目、負けが許されないゲームでドジャースを相手にどんな戦いを挑むのだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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