フィリーズ打線を翻弄し、傾きかけた流れを食い止めた大谷(C)Getty Images 大谷翔平(ドジャース)の投手として…

フィリーズ打線を翻弄し、傾きかけた流れを食い止めた大谷(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)の投手としての高い能力を物語る3球が脚光を浴びている。

 現地時間10月4日に行われたフィリーズとの地区シリーズ第1戦でドジャースは5-3と逆転勝ち。この一戦で異彩を放ったのは、先発マウンドに立った大谷翔平だった。

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 味方の拙守も絡んで2回に3点を失った大谷。だが、そこから華麗に軌道修正。「粘れば必ず勝つチャンスがくると思っていた」と粘投し、6回(89球)を投げ、被安打3、9奪三振、3失点でクオリティー・スタートも達成。逆転劇の呼び水となった。

 そんな大谷がフィリーズ打線をいかに翻弄したかを物語る動画が話題を呼んでいる。試合後に米メディア『Bleacher Report』の公式Xが「ショウヘイ・オオタニとの対戦は冗談じゃない」と紹介したのは、3点を失った2回のラストバッターとなったブライソン・ストットに投じた3つのストライクだ。

 球審の目線から投球する大谷を抑えた動画には、カウント1-0から3球連続でストライクが映し出された。最初に99マイル(約159.3キロ)の4シームで見逃させた背番号17は、続く一球は真ん中高めへ緩いカーブを選択。実に34キロもの緩急に手が出なかったストットをあっさり追い込むと、最後は真ん中の高めに99.3マイル(約160キロ)の4シームをズドンッ。巧打者のバットは空を切った。

 無論、自在に緩急を使った配球も見事だった。だが、それ以上に空振り三振後にストットが「お手上げ」と言いたげな表情を浮かべた姿は印象的で、大谷がいかに完璧なボールを投げ込んだかを物語った。

 偉才の“支配力”をまざまざと示し、可視化した同メディアの動画にはファンからも「ストットが完全にやられている」「この緩急は打てない」「オオタニはもうチートだ。だって打者で450フィート先にボールを飛ばすんだ」「MVPと言う以外に何がある?」「これで50本もホームランが打てるなんて理不尽だ」といった戦慄を覚える意見が相次いだ。

 異次元とされる高い身体能力を見せつけた3球。ハイレベルな戦いの中で生まれた投球への反響は収まりそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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