サッカー日本代表が予想外の事態に見舞われている。【画像】第二次森保ジャパンの全試合フォーメーション図 森保一監督は10…

日本代表の予想布陣

 サッカー日本代表が予想外の事態に見舞われている。

【画像】第二次森保ジャパンの全試合フォーメーション図

 森保一監督は10月2日、10日にパラグアイ代表(パナソニックスタジアム吹田)、14日にブラジル代表(東京スタジアム)と戦う招集メンバー27名を発表。しかし、5日にDF板倉滉(アヤックス)、6日に遠藤航(リヴァプール)が、いずれも怪我のため不参加になることがリリースされた。

 そもそも今シリーズは、DFだと伊藤洋輝(バイエルン)、高井幸大(トッテナム)、町田浩樹(ホッフェンハイム)、冨安健洋(無所属)、ボランチだと守田英正(スポルティング)、WBだと三笘薫(ブライトン)などを怪我やコンディション不良で選出できなかった。そのうえ最終ラインと中盤の要である板倉と遠藤まで欠場決定。森保監督はプランの見直しを迫られ、必然的にポジションごとの序列にも大きな変化が生じるに違いない。

 まず3バックは、橋岡大樹(スラヴィア・プラハ)を追加招集した。ただ、板倉離脱で全体的に経験値不足が気がかりで、アキレス腱断裂の大怪我を乗り越えて約1年ぶりに代表復帰した34歳の谷口彰悟(シント=トロイデン)の重要度がなおさら増した印象だ。この谷口を中央に入れ、これまで中央を任せていた渡辺剛(フェイエノールト)を右に回し、瀬古歩夢(ル・アーヴル)を左に入れる形がファーストセットか。

 また、右から瀬古、谷口(もしくは渡辺)、鈴木淳之介(コペンハーゲン)というスタメンも十分にありえる。鈴木はまだ1キャップの実績しかないが、森保監督は「怪我がなければ継続して招集したかった。チャンピオンズリーグなど世界最高峰の舞台で経験も積んでいる」と大きな期待を寄せているからだ。

 鈴木は両足のボールテクニックにも優れ、チームの課題である後方からのビルドアップに質をもたらせる存在でもある。橋岡、E-1選手権から這い上がった安藤智哉(アビスパ福岡)、39歳の長友佑都(FC東京)などよりも序列は高そうだ。

久保の状態次第でボランチの序列も変化

コンディションが注目される久保建英。(C)Getty Images

 ボランチは現時点で、遠藤に代わる追加招集は発表されていない。鎌田大地(クリスタル・パレス)、田中碧(リーズ)、佐野海舟(マインツ)、藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)の4枚体制になっている。ファーストセットは実績で考えれば鎌田と田中だが、アジア勢ならともかく南米勢と戦うには攻撃的すぎる印象。鎌田とボール奪取能力に優れた佐野、もしくは鎌田がシャドーに回るなら田中と佐野がレギュラー扱いになると読む。

 そのシャドーは、久保建英(レアル・ソシエダ)と南野拓実(モナコ)が主力だ。ただ、久保は9月のメキシコ戦で負った左足首の怪我が完治しておらず、ソシエダでは最近5試合でフル出場はゼロ、直近のラージョ戦もラスト30分ほどの出場にとどまった。

 今回は6月と9月に招集されていた鈴木唯人(フライブルク)も呼ばれておらず、久保のコンディション次第では鎌田に加え、何度も試している通りWBから伊東純也(ヘンク)、堂安律(フランクフルト)、中村敬斗(スタッド・ランス)などをシャドーに回す流れになるはずだ。それゆえ久保の状態が他のポジションの序列や起用法も大きく左右する要素にもなる。

 いずれにしても、6月シリーズと9月シリーズに続いて、この10月シリーズもターンオーバー制が敷かれるはず。怪我人が続出する中で、はたして森保監督はどんな采配を振るうのか。要注目だ。

(ABEMA/サッカー日本代表)