<令和7年度 群馬県高等学校秋季大会:桐生第一16-1高崎(5回コールドゲーム)>◇4日◇準決勝◇小倉クラッチ・スタジア…
<令和7年度 群馬県高等学校秋季大会:桐生第一16-1高崎(5回コールドゲーム)>◇4日◇準決勝◇小倉クラッチ・スタジアム球場
準々決勝で、今の群馬県では最も安定した力を示しており、戦力的にも一番と言われている健大高崎を下した桐生第一。
その桐生第一と準決勝で対したのが、唯一ノーシードで勝ち上がってきた高崎だ。県を代表する進学校でもあるが、21世紀枠で甲子園出場も果たしている。この夏には、3回戦で前橋を下し準々決勝では桐生第一を8対2で倒してベスト4進出を果たしているだけに、この対戦は注目された。
夏に高崎に敗れてベスト4進出を逃した桐生第一は、後輩たちが夏の3年生の悔しい思いも背負って高崎に挑んだ。この試合も、先攻の高崎が二者連続三振の後、3番の鎌田 笑太朗選手(2年)が中前打すると、続く多胡 絢稀選手(2年)が三塁打して先制。夏のいいイメージが、そのままこのチームでも生きているのかと思わせるスタートだった。
しかし、桐生第一には、同じ相手に立て続けに負けるわけにはいかないという意地がある。
その裏、高崎の先発下手投げの宮石 悠歩投手(2年)に対して、バントを含めて2本の内野安打から始まって、失策もあって打者7人が一死も与えず6連続得点となり、この回だけで打者11人で6点を奪う大逆転。さらに、2回にも打者一巡で、1番の森田 惺選手(2年)の2ランなどで6点。この2イニングだけで、三塁打4本と本塁打1本の5長打で大量12点。
一方的な展開となったが、高崎打線も大量失点にもめげずに強い打球は放っていた。2回以降は得点にはつながらなかったものの、5回まで毎回の7安打。しかも、安打はしっかりと芯で捉えたものがほとんどであり、このあたりはきちんと練習を積んできているチームだな、という印象は与えてくれた。
桐生第一は3回、4回にも得点を重ねて、4回まで毎回得点の16点。まさに、夏の敗退の悔しさをぶつけ返して余りある猛攻だった。今泉 壮介監督は、「前の試合で、(夏の優勝校)健大高崎には勝ちましたけれども、高崎は夏に負けている相手です。自分たちは王者でも何でもないんだという、挑戦者の気持ちは失わないで、とにかく自分たちの野球をやっていこうという姿勢で、3年生の悔しさも背負って戦えたと思います。打線は、しっかりと低く強い打球を打てたことがよかったけれど、関東で勝っていく為には、もっとレベルを上げていかないといけない。小黒(結翔)も立ち上がりは、それほど良くなかった」と、大量点にも気持ちは引き締めていた。
高崎としては、雨もあったけれども、大事なところで守りのミスが出たのが痛かった。打線は、決して悪くないだけに、一冬超えて、来春にはどこまで投手陣が整えられるのか、期待したいところである。