(5日、秋季高校野球大阪府大会準決勝 近大付6―4太成学院大) 1990年の選抜大会で優勝した近大付が、8年ぶりに秋季…
(5日、秋季高校野球大阪府大会準決勝 近大付6―4太成学院大)
1990年の選抜大会で優勝した近大付が、8年ぶりに秋季近畿大会出場を決めた。
同点の二回2死一、二塁から1番・小久保成逢(せいあ)(2年)が勝ち越し打。さらに満塁で3番・谷口虎次郎(2年)が走者一掃の二塁打を放ち、突き放した。
投げては、春と夏にエースナンバーを背負った吉岡来輝(2年)が好救援を見せた。
1点差に迫られた六回、左翼手からマウンドへ。「流れを渡したらしんどくなる」と力のある直球を投げ込み、後続を抑えた。
その後も無失点で最後まで投げ、決勝進出に貢献。「昨年はベスト4で負けて悔しい思いをしたので、その思いを返せて良かった」と汗をぬぐった。
現チームには小久保、谷口、吉岡ら前チームの主力が多く残っている。藤本博国監督は「試合中盤は我慢比べになるとわかっていた。経験者が多いので助かりましたね」と語った。
直近では、夏の第100回全国選手権記念大会(2018年)に出場したが、選抜大会は第75回(03年)が最後だ。
激戦区の大阪を勝ち上がり、藤本監督は「チャンスなので絶対にものにしたいし、選手が一番強く思っている」。その言葉通り、吉岡も「このチームで選抜に出て、全国に近大付の名前を広めたい」と意気込む。
今春の選抜大会では98年ぶりに大阪勢が出場しなかった。就任27年目の藤本監督は、最近の府内勢力図をどう感じているか。
「やっぱり大阪桐蔭が抜けているし、履正社もいて、この2強が引っ張っている。我々からすると、倒さないとあかん相手です」
その一方で、「大阪を引っ張ってくれている存在」とリスペクトを欠かさない。「高校野球なので選手は入れ替わる。それでも、ずっと目標になっている。大阪に全国レベル(の学校)があるからこそ、鍛えやすい」
近畿地区から選抜に出場できる一般枠は六つで、近畿大会の成績が重要な参考資料になる。「どこの学校も選手はじめ指導者もみんな頑張っている。大阪の強さを見せたい」
8度目の選抜出場に向けて、思いを新たにした。(室田賢)