日本時間5日(日)23時5分に発走を迎える凱旋門賞(3歳上牡牝・仏G1・芝2400m)。今年はアロヒアリイ、ビザンチ…
日本時間5日(日)23時5分に発走を迎える凱旋門賞(3歳上牡牝・仏G1・芝2400m)。今年はアロヒアリイ、ビザンチンドリーム、クロワデュノールと日本調教馬がつぎつぎに前哨戦を勝利しており、悲願に向けて期待が膨らむ。一方、迎え撃つ欧州勢は今回も強力。英、愛、ヨークシャーと“オークス三冠”を達成したミニーホーク、昨年の2着馬アヴァンチュールなどが駒を進めてきた。世界が注目する大一番を制すのはどの馬か。主な出走予定馬は以下の通り。
■クロワデュノール(牡3、日・斉藤崇史厩舎)
新馬からホープフルSまで無傷3連勝を飾り、JRA賞最優秀2歳牡馬に選出。今年初戦の皐月賞はミュージアムマイルの強襲を許し2着に敗れたが、日本ダービーでは好位から早めに抜け出す横綱相撲で世代の頂点に輝いた。凱旋門賞の前哨戦には、プランスドランジュ賞を選択。道中はなだめつつ4番手から運び、直線では馬群の外から力強く先頭に立ち、後続の追撃を振り切った。着差は短アタマ差とわずかながら、タフなコンディションを克服した。今回も北村友一騎手を背に、日本のダービー馬として、意地を見せたい。
■アロヒアリイ(牡3、日・田中博康厩舎)
昨年11月にデビュー勝ちを飾ったが、今年1月の1勝クラスは出遅れも響いたか2着止まり。続く弥生賞はスタート直後に接触もあり、3、4コーナーで豪快にマクったが3着だった。皐月賞でも早めに動いたが、直線では伸びきれず8着。ここまで重賞未勝利の身でありながら、果敢にも夏からフランス遠征を敢行。迎えたギヨームドルナノ賞では、自らハナを切って引っ張り、直線では後続を楽々と突き放して、3馬身半差の圧勝を飾った。異国の地で初タイトルゲット。陣営の意欲の挑戦は、さらなる大舞台でも実を結ぶか。
■ビザンチンドリーム(牡4、日・坂口智康厩舎)
昨年のクラシックでは、皐月賞13着、日本ダービー17着、菊花賞5着で、GIタイトルには手が届かず。今年始動戦のAJCCも6着に敗れたが、サウジ遠征でレッドシーターフHを制すと、ステイヤーとしての素質が開花。帰国して天皇賞(春)で2着と見せ場をつくると、秋はフォワ賞から始動。同レースでは馬群の内ラチ沿いで脚を溜め、直線で進路を確保すると、すばらしい切れ味を発揮し、G1・3勝馬ソジーを豪快に差し切った。着差は半馬身差だったが、終いにはまだ余裕があった。充実期を迎えた4歳馬は、今回も躍動するか。
■アヴァンチュール(Aventure、牝4、仏・C.フェルランド厩舎)
通算12戦して2着以内を外したのは、仏オークスの4着だけで、抜群の安定感を誇っている。昨年はヴェルメイユ賞、凱旋門賞でともにブルーストッキング(Bluestocking)に敗れて2着だった。今年はアレフランス賞、コリーダ賞と芝中距離の仏G3、仏G2を連勝。サンクルー大賞は実績馬カランダガン(Calandagan)の後塵を拝したが、前走のヴェルメイユ賞では、他馬が止まって見えるほどの瞬発力を見せて、今年の仏オークス馬ゲゾラ(Gezora)に1馬身半差を付けた。前哨戦の勝利で昨年以上の勢いを持って挑む今回も、日本馬の脅威となること間違いないだろう。
■ミニーホーク(Minnie Hauk、牝3、愛・A.オブライエン厩舎)
名伯楽A.オブライエン厩舎から、追加登録料約2000万円を支払って参戦。昨年10月のデビュー戦は2着だったが、同月中に初白星を挙げて2歳シーズンを終える。3歳となった今年の成績は圧巻で、5月にリステッドのチェシャーオークスを制すと、英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスとG1・3連勝。現地のブックメーカーでも早くから1番人気に支持されている。主戦のR.ムーア騎手が負傷したため、今回はC.スミヨン騎手とタッグ。凱旋門賞2勝の鞍上を迎え、連勝中の勢いそのままに、並みいる古馬や牡馬を破るか。