蹴球放浪家・後藤健生は、サッカー取材のために世界中を旅する。むろん国内も足を運ぶ。ACLを観戦するために西日本へ。そこ…
蹴球放浪家・後藤健生は、サッカー取材のために世界中を旅する。むろん国内も足を運ぶ。ACLを観戦するために西日本へ。そこで堪能したのは、アジア各国のサッカーと「百薬の長」!
■対上海海港など「ACL2試合」を観戦に
ここ数年Jリーグでは西日本勢が優勢となっており、昨シーズンもヴィッセル神戸が連覇を達成。西日本勢が上位を占めました。
J1クラブは東京都に3つ、神奈川県に4つもあるのですが、いずれも優勝に届かないどころか、今シーズンは神奈川県勢が三つ巴で残留争いを続けている始末です。
その結果、今シーズン、首都圏ではAFCチャンピオンズリーグがFC町田ゼルビアの試合以外、見られなくなってしまいました。
そこで、町田がアウェーで試合がなかった第2節。僕はサンフレッチェ広島(対上海海港)と神戸(対メルボルン・シティ)の試合を観戦するために旅行をしてきました。
少しでも旅費を倹約するために、まず広島までの移動手段を探しました。
新幹線は高いので却下。高速バスという選択もありますが、広島までだと距離が遠いので、1万円くらいかかってしまいます。遠距離だと、むしろ格安航空会社(LCC)の飛行機のほうが安いのです。そういうLCCが飛んでいる目的地だったら、ということですが。
そこで、広島行きをチェックした結果、春秋航空(スプリング・ジャパン)で4256円という格安な航空券を見つけました。
ただし、問題はこの便は午前7時30分成田空港発ということ。前泊したら、せっかく安い飛行機を見つけた甲斐がありません。僕は東京の練馬区に住んでいるので、7時半の飛行機に乗るとなると午前4時半の電車に乗らなければなりません。
そして、飛行機は9時17分に広島空港に着きました。
■広島市内まで50キロ「どこで何を?」
広島では3500円以下の安ホテルを予約してあったのですが(飛行機と同時に予約したので安く済みました)、チェックインタイムは15時なので、それまでどこで何をして過ごそうか……と考えました。
そこで閃いたのが、東広島市の西条地区での酒蔵巡りでした。
1993年10月に開港した現在の広島空港は、広島県三原市の山間地(標高330メートル)にあり、広島市からは50キロもあります。山口県の岩国錦帯橋空港のほうが広島市から近いそうです。
現在の空港ができる前の広島空港(現広島西飛行場)は広島市内西区にあり、とても便利でした。しかも、ビッグアーチ(エディオンスタジアム)が完成するまで広島のメインスタジアムだった広島県総合グランド(現Balcom BMW広島総合グランド)は、旧空港のすぐそばにあったので、とても便利でした。
とにかく、今の空港から広島市内まではリムジンバスで移動するしかありません(と、たいていの人は思っています)。
■酒蔵の煙突が建ち並ぶ「交通の要衝」へ
そのリムジンバスの車窓から景色を見ていると、途中で東広島市の西条地区が遠くに見えてきます。そして、遠くからでも酒蔵の煙突が建ち並んでいるのが見えるのです。素敵ではありませんか。
そこで、広島に行くたびに「西条に行ってみたいなぁ」と思っていたのです。
西条地区には古代には官道の「山陽道」が通る交通の要衝でした。「官道」というのは都から地方に向かう古代国家によって造られた直線状の幅の広い道路のことです。また、西条地区には国府や国分寺が置かれていました(国府は後に今の府中市に移転しました。味の素スタジアムがある東京都の府中市と同名)。
また、江戸時代にも大阪と九州を結ぶ重要な西国街道が走っており、1894年には山陽本線の三原・広島間が開通し、西条駅が置かれました。