橋本の独特なスタイルを中国も警戒している(C)Getty Images 中国・北京で行われている卓球「チャイナスマッシュ…

橋本の独特なスタイルを中国も警戒している(C)Getty Images
中国・北京で行われている卓球「チャイナスマッシュ」の女子シングルスで、日本の橋本帆乃香(世界ランク11位)が圧巻の強さを見せ16強進出を決めた。9月30日に行われた2回戦で、杜凱栞(香港/同39位)と対戦し、3-0のストレートで勝利。第1ゲームを11連続ポイントで制するなど序盤から一方的な展開となり、そのパフォーマンスへの注目度は高まり続けている。
【動画】「なんていう勝ち方だ」 橋本帆乃香が王芸迪を撃破! カットマンの真骨頂を見せつけたラリーシーンを見る
橋本はこの試合、11-0、11-4、11-1というスコアで終えており、失点がわずか「5」と杜凱栞を圧倒。得意のカットはこの試合でも抜群のキレを見せ、相手のレシーブがミスになる場面が続いた。また、ディフェンスばかりではなく、強打でも得点を挙げ、杜凱栞のサーブをフリックで叩くプレーもあり、鋭い攻撃も随所で冴えわたった。
10月2日の3回戦では王芸迪(中国/同5位)と対戦する。いよいよ、橋本と強豪中国選手との顔合わせとなる中、現地メディアは日本屈指のカットマンに対し警戒心を強めている。
中国ポータルサイト『捜狐』は連日、チャイナスマッシュの情報を発信している中で、10月1日には橋本の特集記事を掲載。2回戦の結果を報じながら、中国勢からも勝利を重ねているその強さを掘り下げている。
前日の試合内容を振り返り、「橋本帆乃香の圧勝劇は、中国女子卓球代表に再び警鐘を鳴らした」と伝える同サイトは、その勝ちっぷりを称えながらプレースタイルを分析。「伝統的な守備的カットマンとは異なり、橋本は攻撃力も高い。反応が非常に速く、意表を突く速攻も繰り出す。その『守りと攻撃を融合したカットスタイル』は現代卓球において独自の存在となっている」などの評価を送る。
さらに、トピックでは過去の中国選手との対戦成績も紹介しており、「いまや橋本は『中国女子代表の実力を測る試金石』のような存在だ」と指摘。その上で、「この1年間で中国代表を13回も破っている。その13勝の内、11勝がストレート勝ちだった」と説明し、続けて、「現状、中国代表で橋本に対し確実に結果を出せているのは孫穎莎と王曼昱の2人のみ」と主張。橋本を中国勢の“天敵”と位置付けている。
また、今年に入っての国際舞台での台頭や、自国選手を相手に好成績を残してきていることから、同サイトは、「橋本帆乃香という新たに輝き始めた“カットマンの星”は、卓球における多様な技術の可能性を照らし出し、中国代表に大きな教訓を与えている」などと見解を示している。
中国国内でも橋本のポテンシャルが高く称賛されていることは明らか。今大会、ここからは世界ランク上位の中国勢との対戦となる中でどんな試合を見せてくれるか、期待は膨らみ続けている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】「従来のカットマンとは明らかに違う」橋本帆乃香、WTTアルマトイで2冠達成 中国勢、決勝敗退に「手も足も出なくなっている」
【関連記事】「中国との差は縮まっている」 “王国”の牙城を崩す日は近い? 元世界選手権ベスト8・加藤美優が語る卓球日本女子の現在地