<令和7年度 秋季埼玉県高等学校野球大会:花咲徳栄5-3昌平>◇30日◇3回戦◇県営大宮球場 今夏準優勝校の昌平 vs …
<令和7年度 秋季埼玉県高等学校野球大会:花咲徳栄5-3昌平>◇30日◇3回戦◇県営大宮球場
今夏準優勝校の昌平 vs ノーシードながらMAX145km右腕・黒川 凌大(2年)を擁する秋の本命・花咲徳栄が早くもベスト16で激突。新チームのレベルを見ても準決勝、決勝カードになってもおかしくないこの一戦。夏は延長タイブレークの末、昌平がサヨナラ満塁本塁打で勝利したが、今回はどうか。
昌平は佐藤 光輝(2年)、大倉 巧翔(2年)、齋藤 塁(2年)、中島 航作(2年)と夏のスタメン半数が残る。一方の花咲徳栄も今夏スタメンの岩井 虹太郎(2年)、笹崎 昌久(2年)、佐伯 真聡(2年)に夏抑えで登板していた黒川がエースとして今大会を引っ張る。なお、花咲徳栄は今大会最激戦区に入った。中1日で大会が進む中、黒川は3回戦で既に3度目の先発となる。
先発は昌平・佐藤 佑輝(2年)、花咲徳栄・黒川と今夏の登板経験ある両エースが登板し試合が始まる。
試合前半は主導権の握り合いとなる。
先制したのは昌平であった。花咲徳栄・黒川は序盤やや厳しい投球が続く。
2回表、この回先頭の齋藤に二塁打を浴びると、1死後、6番・山崎 蒼空(2年)にも右中間へ適時二塁打を浴び先制を許す。さらに続く木下 航成(2年)の中飛をセンターが見失い落球するなどこの回2点を先制される。
花咲徳栄もすぐに反撃開始。
この回先頭・佐伯の左前打と、続く奥野 敬太(2年)の四球など1死二、三塁とし、7番・谷口 ジョージ(2年)の内野ゴロで1点を返す。
黒川は3回表にも、昌平に対し1死から2四死球と3番・大倉の内野安打で1死満塁のピンチを招くと、5番・横田 成己(2年)に右前適時打を浴び3対1もその後のピンチは凌ぐ。但し、3イニングで既に71球と厳しい状況に。
それでも花咲徳栄はその裏、この回先頭の渡辺 龍空(2年)が中前打で出塁すると、その後2死二塁とし、3番・笹崎が右前適時打を放ち再度1点差に追い上げる。
序盤は苦しい投球が続いた黒川であったが、「前半は球が浮いていた。中断中に気持ちを入れろって言われて4回以降は絶対抑えるって気持ちで投げた」と、4回以降、横・縦の変化球が共に決まり始め、強打の昌平打線を8回まで内野安打1本に抑える。
すると、流れは花咲徳栄へ。
6回裏、この回先頭の笹崎が内野安打で出塁すると、続く佐伯の所でベンチがバスターエンドランを仕掛ける。佐伯は期待に応え左前打を放ち無死一、三塁とすると、5番・奥野が左前適時打を放ちまず1点、さらに2死一、三塁とし8番・黒川が右前へポトリと落ちる適時二塁打を放ち4対3と逆転に成功する。
逆転し勢いに乗る花咲徳栄は、7回裏にも先頭・岩井の安打を足がかりとし、2死二塁から佐伯が左中間へ適時二塁打を放ち2点差をつける。
このまま花咲徳栄が行くかと思われたが、黒坂は序盤から球数が嵩んだ影響で8回で122球。その影響が最終回に出る。
黒川はこの回の先頭、昌平・木村 勇翔(2年)に右前打を浴びると、2死後、連続四球を与え2死満塁と最大のピンチを迎える。だが、最後は得意の変化球で三振を奪う。
結局、花咲徳栄が昌平に5対3と逆転勝利。夏の雪辱を果たし、ベスト8進出を決めた。
花咲徳栄は今大会の大きな山を越えた。「後半勝負になるから言っておいたんだけれど、よく捲ってくれた。相手投手はアームでスライダーが遅れてくるから高いボールを打とうと。もっと早く捉えたかったが相手の制球が良かった。今日は2回表の落球で前半流れが悪くて、黒川も中盤以降持ち直した。3回までは狙い過ぎて球数が多くなったが、4回以降ギアが上がって、3回終了し給水タイム後から徐々に力の差というか経験の差を見せることができた。黒川は(被安打9に)だいぶ打たれたが、夏抑えやってたんで大事な所で三振が取れるのが大きい。(150球完投に)球数が嵩んでも最後まで黒川でと考えていた」と、序盤苦戦も岩井監督はチームの経験値とエースに全幅の信頼を置いている。
大きな山を越えた花咲徳栄だが、この山は最激戦区。次の相手は春日部共栄だ。「(激戦区に入り)黒川は今大会全て任せるような状況になってもしっかり鍛えているから大丈夫。接戦が経験できて良かったが、これを張っておけという球を打たなかったり、引っ張って欲しい時に引っ張らなかったり。もうちょっと上手く攻撃してほしい。指示通りにやる所と開き直って自分達の感覚でやる所にズレが生じているからそこを修正して欲しい」と、今後を見据え、指揮官は注文も忘れなかった。
春日部共栄は投手陣が昇り調子だ。それだけに花咲徳栄はエースの踏ん張りと打線の徹底力が鍵を握りそうだ。