マイナーでシーズンを終えた千賀。そのパフォーマンスを球団幹部も厳しく断じている(C)Getty Images 失望による…

マイナーでシーズンを終えた千賀。そのパフォーマンスを球団幹部も厳しく断じている(C)Getty Images
失望によるハレーションは広まる一方だ。
現地時間9月28日、メッツは敵地でのマーリンズ戦で0-4と完封負け。これによってレギュラーシーズン最終戦でポストシーズン進出を逃す形となった。
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莫大な予算を投じ、ファンや関係者の期待は異常なまでに膨らんだ。昨オフにはフアン・ソトと史上最高となる15年総額7億6500万ドル(約1147億円=当時のレート)の契約を締結。チームの総年俸が3億4000万ドル(約505億円)にまで膨らむ大型補強を展開したが、あっけない幕切れとなった。
地元紙『New York Post』が「これはMLB史上最も高額な失敗として記憶されるだろう。彼らは最悪の金食い虫だ」と断じるほど、世間から結果を残せなかった“金満球団”に批判が集中。その中で防御率4.13と精彩を欠いた先発投手陣への逆風はより強まった。
無論、22年に総額7500万ドル(約105億円)の5年契約を締結していた千賀滉大にも、批判の矛先は向けられている。
メジャー3年目の今季の出だしは好調だった。開幕13試合はメジャートップの防御率1.47を記録するエース級のパフォーマンスを披露し、チームをけん引していた。しかし、6月12日のナショナルズ戦で一塁ベースカバーに入った際に右太もも裏を痛め、約1か月間も離脱。復帰してからは9試合で0勝(3敗)、防御率5.90と極端に成績が落ち込み、9月に球団側との話し合いの末にマイナーに降格。結局、メジャー再昇格を果たせずにシーズンを終えた。
デービッド・スターンズ編成本部長からも「彼はここ2年、非常に不安定で厳しいシーズンを送っている。才能があるのは分かっているし、ポテンシャルだってある。でも、来年に30先発をすると保証できるかと言われれば、それは無理だ」と厳しい指摘を受けた千賀。戦力としての計算を立てにくい32歳の近況は、地元メディアからもシビアに評価されている。
地元ニュースサイト『NJ.com』は「たとえ健康であっても、センガは特にメカニクスなど、全てが完璧に整わなければ、その効果を発揮できない」と糾弾。「身体が思うように動かない部分がある」と認めた本人のコメントを引用した上で、「センガとメッツはあと3年、4300万ドル(球団オプションを含む)の契約を残している。だからこそチームは安定した成績を残してもらわなければ、彼との契約を『完全な失敗』とみなすだろう」と評している。
また、地元放送局『SNY』も「シーズンの半分以上、まるでフィールドで夢遊病のようにプレーし、精神的にも肉体的にもミスを繰り返していた」とメッツ全体のパフォーマンスを辛辣に評した上で「怪我や単なる不振でほぼ全ての投手が期待に応えられなかった。その中で最も顕著だったのはマイナーに送られ、貢献できずにシーズンを終えたセンガだ」と、やはり厳しい意見を書き記している。
「メッツは彼の不振に頭を悩ませ、マイナーリーグに降格せざるを得なかった。そこで投球フォームを見直し、自信を取り戻してチームの最後の追い上げに貢献してくれることを期待した。だが、センガは3Aでの2先発で、防御率4.66と状態は悪化。かつてのように頼りに出来るかが不透明な状況に身を置くことになった」
チームにとっても、個人にとっても、辛く厳しい1年となった。オフのストーブリーグでの「球団改革」が叫ばれる中で、千賀は大型契約の真価を問われることになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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