今年こそ“日本競馬の悲願”なるか。アロヒアリイを皮切りにビザンチンドリーム、クロワデュノールと、10月5日(日)に控…
今年こそ“日本競馬の悲願”なるか。アロヒアリイを皮切りにビザンチンドリーム、クロワデュノールと、10月5日(日)に控える凱旋門賞(3歳上牡牝・仏G1・芝2400m)に向け、幸先の良い勝利が続いている。これまでも前哨戦を制して凱旋門賞に挑んだ日本馬は数多くいた。週末に行われる大舞台を前に、そんな彼らの蹄跡を振り返ってみたい。11年のクラシック三冠馬オルフェーヴルは、12年、13年とフォワ賞を連覇し、本番でも2年連続で2着に入った。
オルフェーヴルは父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母の父メジロマックイーンの血統。11年のクラシック戦線は東日本大震災の影響で変則的となったが、東京競馬場での代替開催となった皐月賞を3馬身差、日本ダービーを1.3/4馬身差、菊花賞を2馬身半差で制し、史上7頭目のクラシック三冠馬に輝いた。暮れには有馬記念で古馬さえも撃破。12年初戦の阪神大賞典で歴史に残る大逸走、続く天皇賞(春)は終始後方のまま11着と、時折難しい一面も覗かせたが、宝塚記念でしっかり巻き返し、秋は予定通り世界を目指した。
フランスではC.スミヨン騎手が手綱をとった。12年のフォワ賞は5頭立ての5番手から運んだが、道中は頭を激しく振って行きたがるような素振り。それでも直線で鞍上が仕掛けると、内ラチ沿いから鋭く脚を伸ばし、後続に1馬身差を付ける快勝。凱旋門賞に向けて、視界良好な滑り出しをみせた。
迎えた本番では、日本中が熱狂し、また悔しさをにじませる結果となった。中団から運んだオルフェーヴルは、直線で内に切り込みながら、残り300m地点で早くも先頭へ。一度は完全に抜け出した姿から、中継映像を前に勝利を確信し、声をあげた人も多くいたことだろう。しかし、ゴール寸前で様相一変。必死に追いすがったソレミア(Solemia)が華麗に差し返し、オルフェーヴルはクビ差の2着に敗れた。それでも3着以下には7馬身の大きな着差を付けており、世界最高峰の舞台で、怪物の力を十分に示したといえる。
翌年も同じローテで凱旋門賞に挑んだが、こちらは天才少女トレヴ(Treve)の前に5馬身差の完敗だった。さすがに世界の壁は高かったが、日本のスピード競馬だけでなく、欧州のタフな馬場にも対応したオルフェーヴル。改めて歴代屈指の実力馬だと、2度の渡仏で世に知らしめた。