28日、秋季北海道大会小樽支部では、北照が3-1で小樽双葉を下し、5年連続44回目の秋季北海道大会出場を決めた。元ヤクル…
28日、秋季北海道大会小樽支部では、北照が3-1で小樽双葉を下し、5年連続44回目の秋季北海道大会出場を決めた。元ヤクルトジュニアで、6球種を操る右腕・島田爽介投手(2年)が、9回141球を投げ6安打1失点完投。2回裏無死二・三塁の好機では、右中間に先制の決勝2点適時安打を放ち、投打でチームの勝利に貢献した。
涼しげな秋風が吹く小樽市桜ヶ丘球場で、島田が投打に躍動した。スライダー、チェンジアップ、カーブなどの多彩な変化球でカウントを整え、「去年より勢いが増した」(島田)というストレートで詰まらせる。130キロ台後半の直球でテンポよく追い込み、変化球で空を切らせる。変幻自在の投球で、小樽双葉の反撃を1点に食い止め、完投勝利をつかみ取った。
「決して得意ではありませんが、好き」という打撃では、チャンスに高めのボール球を強振。右中間の真ん中に運ぶ2点適時打で自分を援護した。「去年もこの時期の投球が良かったので(1年生で)ベンチに入ってもらった。島田は基本的に〝秋男〟だと思っている」と上林弘樹監督。関東出身ながら「暑さは少し苦手」と自認もする〝秋男〟が、チームを大和ハウスプレミストドームに導いた。
小学生時代にヤクルトジュニアのメンバーで全国優勝した実績を買われ、昨秋にベンチ入り。この日と同じ小樽双葉戦では5回を無失点に抑える好投を見せたが、今季は春、夏と連続でベンチから外れた。一時は「ピッチャーをやめようと思うほど悩んだ」(島田)が、上林監督らのアドバイスで奮起。寮からグラウンド、学校からグラウンドなど、小樽の急坂を連日ランニングして下半身強化に取り組んだ。
また、体成分分析装置を使い、体脂肪率など体の状態を欠かさずチェック。3年生が引退した夏以降は、毎日3個食べるほどだったシュークリームを我慢し、トレーニングなどで22%あった体脂肪率を16%まで落とした。元ヤクルト選手で、北照の西田明央テクニカルアドバイザーの指導も受け、収穫の秋を迎えた。「疲れにくくなりましたし、フィールディングも良くなった」と島田は胸を張った。
小樽支部3試合で全試合登板したのは島田だけ。背番号1の尹悠人投手、最速149キロでプロ注目の中谷 嘉希投手(ともに2年)を押し退け、背番号10が指揮官の信頼を勝ち取った。北海道大会は10月12日から、札幌・大和ハウスプレミストドームで行われる。小樽支部予選よりさらに空調の整うドームで躍動し、頂点に立つことができれば、各地の強豪校に散るヤクルトジュニア時代のチームメートと対戦する機会が近づく。「2ヶ月以上我慢したので、今日はごほうびでシュークリームを食べようと思います。道大会では小樽支部の代表として恥ずかしくない投球をして、流れをこちらに持ってきたい」。夏までの悔しさを乗り越えた〝秋男・島田〟が、無風のドームに旋風を巻き起こす。