◇米国選抜VS欧州選抜◇ライダーカップ 最終日(28日)◇ベスページブラック (ニューヨーク州)◇7352yd(パー7…

2日目までプレーしたビクトル・ホブラン(Carl Recine/Getty Images)

◇米国選抜VS欧州選抜◇ライダーカップ 最終日(28日)◇ベスページブラック (ニューヨーク州)◇7352yd(パー70)

欧州選抜の2連勝で閉幕した対抗戦の“封筒ルール”が32年ぶりに実行された。シングルスマッチで故障などによる棄権者が出た場合に備え、両チームの主将が事前に自軍の欠場候補選手を提出しておくもの。最終日に欧州のビクトル・ホブラン(ノルウェー)が首痛により出場を取りやめたことで、米国チームのキーガン・ブラッドリー主将が、ハリス・イングリッシュの名前を記していたことが明らかになった。

ホブランは首に痛みを抱えながら、初日、2日目に1マッチずつダブルスに出場し、同日夜にニューヨーク州の病院で精密検査を受けた。この日の朝にウォーミングアップを試みたものの欠場を決断。「欧州チームを代表し、貢献できないことが何よりもつらい」とコメントし応援に回った。

体調不良や故障によりスタート前に欠場者が出たシングルスマッチは引き分けとなり、両軍に0.5ptが入る。このケースでは欠場選手の対戦相手ではなく、大会開幕前に主将が封筒内の紙に名前を記していたプレーヤーがマッチに出られなくなる。チームでより強い選手が勝つ機会、つまり1ptを得られるチャンスが損なわれないようにするための決まりだ。なお、今回は最終日前日の段階で、ホブランとイングリッシュの対戦が決まっていたため、マッチのメンバー入れ替えには至らなかった。

このルールが適用されたのは1991年、93年大会以来、3回目。93年は米国のラニー・ワドキンスが当時のトム・ワトソン主将に自身の名前を書くよう志願していたという。しかし、英デイリー・メール電子版は「選手の感情を乱さないよう、封筒の中身は緊急事態を除いてトップシークレット。両チームのキャプテンは12人の選手のうち、“最も期待できない選手”の名前を挙げなければならない。スポーツ界で最も難しい決断のひとつとされている」と報じた。