◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 最終日(28日)◇泉ヶ丘CC(大阪)◇6993yd(パー71…

ツアー1勝の小鯛竜也が6年間にわたり続ける取り組みとは

◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 最終日(28日)◇泉ヶ丘CC(大阪)◇6993yd(パー71)

「今日だったら10バーディだから“10箱”ですね」。初日に自己ベストを更新する「62」でプレーした小鯛竜也は満足そうに話した。2020年に立ち上げた『BFSプロジェクト』は、シーズンのバーディ数に応じて小鯛が自費で購入した菓子を全国の児童養護施設などに寄贈するもの(イーグルはバーディ2個分)。BFSは“Birdie For Someone”を意味している。

寄贈する菓子は、小鯛とサポート契約を結ぶ地元・大阪の老舗菓子店『青木松風庵』が販売する銘菓。小鯛が着用するキャップとサンバイザーにも商品ロゴが貼られている『月化粧』で、バターとミルクがたっぷり入った白あん入りの饅頭だ。通算13アンダーの21位で終えた今週は4日間で19個のバーディを記録し、「プロジェクトとしては良かったです」と表情を緩ませた。

復活優勝への期待を膨らませる4日間だった

取り組みは『児童虐待ゼロ』と『ジュニア育成』を目的にスタート。コロナ禍の当時、子どもへの虐待が問題視されたことが二児の父である小鯛の心を動かした。「家にいる機会が増えることで生まれた暗いニュースが多く、自分にできることは何かないのだろうか? と思った」。自問自答の末に始めた支援は6年目に入り、今でも「バーディを狙っていくための良いモチベーションになっている」という。

プロジェクトの一環として、プロツアー出場への門戸を広げるジュニア競技も定期的に開催している。これから決勝大会が始まる秋季トーナメントの優勝者は、女子が10月の下部ステップアップツアー「ECCレディス」本戦に、男子は同月の下部ACNツアー「石川遼 everyone PROJECT Challenge」予選会に出場できる。プロを目指すジュニアにとっては、何よりも魅力に映る特典といえるだろう。

今週は初めて予選ラウンドを首位で通過し、地元大会の盛り上げ役の一人となった。「3日目、4日目への持って行き方に課題を感じた」と、2017年の初優勝から遠ざかるツアー2勝目へ必要なピースも改めて明確に。大切に育むプロジェクトとともに、ベテランに差し掛かった35歳も再起への道筋を懸命に探っている。(堺市南区/塚田達也)