◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日(28日)◇利府GC (宮城)◇6590yd(パー72)◇晴れ…

プロ入り同期の政田夢乃と同学年の入谷響に祝福されて

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日(28日)◇利府GC (宮城)◇6590yd(パー72)◇晴れ(観衆4863人)

首位と2打差を追う最終日、菅楓華は優勝よりも「ビッグスコアを出すことだけ」を意識してティオフした。出だし1番から3連続バーディを奪ってスタートダッシュを決めた。9番ではグリーン横のリーダーボードが目に入らないように気を付けて、1mのパーパットを沈めた。周囲のスコアを気にし始めたのは後半に入ってからだ。

左の池が怖い最難関ホールの15番パー3にはリーダーボードがあった。グリーン奥ラフからナイスパーを奪い「そこから『2オンできるパー5もあるのでバーディを獲らないといけない』って気持ちに切り替えて、獲りに行くように」とギアを上げた。最終組の3組前を回っていて、16番終了時点で2組後ろの穴井詩と並ぶ首位。17番で111ydから48度のウェッジでピン2mにつけると、最終18番(パー5)は、ラフから40ydの3打目を58度のウェッジでふわりと浮かせてピン奥1mへ。2連続バーディ締めでフィールドベスト65とし、後続を2打リードしてホールアウトした。

最終組の神谷そらが18番でバンカーからのショットイン・イーグルを逃し、優勝が決まった。5歳上でプロ入り同期の政田夢乃、2005年度生まれで同学年の入谷響に祝福され、両手で顔を覆った。今季開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」から3戦連続で最終日最終組を回りながら、5月で20歳に。目標と公言していた10代優勝を逃した。「開幕戦からのスタートが良くて自分に期待しすぎて、中盤戦はなかなか優勝争いがあまりできていなくて気持ち的に結構下がっていた。最近は自信を持ってプレーすることだけを考えてきて、すごく良くなってきたところでした」という。

上がり2連続バーディで抜け出した

自分が優勝できないまま、今季8人の初優勝者が誕生した。宮崎・日章学園高の同級生・荒木優奈入谷響の同い年、稲垣那奈子高野愛姫のプロ同期に先を越されて、焦った時期もあった。「でも『まだ試合は続く』と思って。切磋琢磨できている。こういう環境があったから自分も頑張れている。すごく良いメンバーに恵まれた」。今となっては刺激をくれた “ライバル”に感謝しかない。

住友ゴム工業と用具使用契約を結んでいる。人生で初めて手にしたクラブメーカーの冠大会でもあり、喜びはひとしおだ。小学1年生の時に「近所のお姉ちゃん」をきっかけに始めたゴルフ。小学校低学年の頃「練習がすごく面倒くさくなって」と離れた時期もあった。自宅から40分かかる練習場までの車内で「寝ちゃうと体が動かなくなるのに、寝てしまったり」もした。それでも「お姉ちゃんの付き添いでバレーボールの練習に行ったこともあるけど、全然楽しくなくて。ゴルフしかない」と戻ってきた。

待望の初優勝に涙が出た

ツアーに帯同してくれる母のともみさんは「本当に負けず嫌い。三姉妹の一番下で、お姉ちゃんとは11歳と9歳離れているけど、一番と思う」と言う。幼少時、練習に付き添ってくれたのは現在81歳になる祖父の紘行(ひろゆき)さんだった。体の具合が悪く、現地応援は難しいが、テレビ中継で勝つ姿を見せられた。出場者がツアー優勝者らのみの最終戦「JLPGAツアー選手権リコーカップ」(11月27日~)は地元・宮崎の宮崎CCで行われる。今度はおじいちゃんの目の前でかっこいいプレーをぜひ見せたい。(宮城県利府町/石井操)