ドジャース入団から2年。大谷球界内でより大きな存在へと進化を遂げた(C)Getty Images なぜ大谷翔平(ドジャー…

ドジャース入団から2年。大谷球界内でより大きな存在へと進化を遂げた(C)Getty Images

 なぜ大谷翔平(ドジャース)は愛され、尊敬されるのか。野球界を席巻する稀代の天才が見せる“素顔”を知る球団幹部が、その理由を語った。

 証言したのは、ドジャースの社長兼CEOであるスタン・カステン氏だ。現地時間9月18日にドジャース専門ポッドキャスト番組『Talk Dodgers To Me』に出演した際に、「礼儀正しく、誰もが見ていて、楽しい選手だ」と大谷を称えた。

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 2012年からドジャースでの現職に就いたカステン氏は、あらゆるスター獲得に尽力。現場で大型契約に携わってきた。当然ながら23年12月に大谷と10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)のメガディールを締結した際にも交渉の場についた人物でもある。

 そんな重鎮は、「誰もがリオネル・メッシや、マイケル・ジョーダンの話をするが、ショウヘイもその類の選手だ。特に日本ではそういう特別な存在なんだ」と強調。その上で、大谷の素顔は、昨春に波紋を生んだ専属通訳だった水原一平受刑者による巨額賭博横領スキャンダルが発覚して以降、より鮮明になったと明かしている。

「あのニュースが韓国で明るみになり、チームから“あの通訳”が離れて、我々の間にあった壁のようなものが本当に崩れた感じがしたんだ。なぜなら、それまで我々はずっとこういわれ続けていたからだ。『それはやめてくれ。ショウヘイが好まないから』とか『ショウヘイが望んでいるから、これはこうして』とかね。でも、事件が分かってから、そうした意見の多くが、ショウヘイ自身の発信ではないと分かったんだ」

 当時に盟友として固い絆で結ばれていた水原受刑者を挟んだ会話をしていたがために、大谷の真意を探れなかったというカステン氏。しかし、世間を震撼させたスキャンダル以降で「壁」が消え、より密なコミュニケーションが可能になったという。

 現在の大谷との関係性を「よりショウヘイが自分らしくいられるようになったと思う」と語るカステン氏は、こうも証言している。

「彼がどれほどフレンドリーで、どれほど社交的で、どれだけのユーモアがあって、どれだけ素晴らしいチームメイトであるか。それが本当に分かったんだ。実際にロッカールームで彼を悪く言う人間は、少なくとも私が聞いたことがない。つまりショウヘイは家族としても、チームメイトとして、ただただ唯一無二なんだ。こういうことが乱用すべきじゃないと分かっているけど、ショウヘイは『唯一無二』だよ」

 グラウンド内外で素朴な姿をより濃く見せ始めた。だからこそ、大谷は多くの関心を惹きつけるのだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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