海野は投手陣と会話を重ねながら、懸命なリードが光った(C)産経新聞社 ソフトバンクが2年連続のリーグ優勝を決めた。マジッ…

海野は投手陣と会話を重ねながら、懸命なリードが光った(C)産経新聞社
ソフトバンクが2年連続のリーグ優勝を決めた。マジック1で迎えた9月27日の西武戦(ベルーナドーム)に4ー1と勝利。
先発の有原航平は初回に3連打を浴び1点を先制されたが、打線がすぐに取り戻す。
【動画】苦しみながらたどり着いた、リーグ優勝を決めた小久保監督の歓喜の胴上げシーン
2回は野村勇の適時打で同点に追いつくと、5回一死一、二塁から栗原陵矢が2点適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功。尚も一死一、三塁で柳町達が右翼線に適時打を放って4点目を奪った。
先発の有原は7回5安打1失点で13勝目をマーク。
9回は守護神の杉山一樹が締め、ゲームセット。優勝が決まった小久保裕紀監督は胴上げで7回、宙に舞った。
優勝監督インタビューでは「本当に苦しいシーズンだった。今年ほど1軍に携わった全選手、関係者全員の力がなければ今年の2連覇は達成できなかった」と振り返った。
4月は単独最下位の時期もあるなど、苦しい時間を過ごした。春先から柳田悠岐、近藤健介、今宮健太など開幕スタメンに名を連ねた主力にけが人が続出したことも響いた。
それでも4軍制を敷き、強みである層の厚さを武器に段々と巻き返していく。4番も務めたベテラン、中村晃の貢献、柳町、野村、川瀬晃らの成長もチームを後押しした。
また投手陣においてはリバン・モイネロ、有原航平、大関友久、上沢直之と4人の2桁勝利投手が誕生したことも話題を集めた。チームでは05年以来、20年ぶりの快挙となったが、投手陣を支えた捕手陣の奮闘も見逃せない。
2024年オフにはこれまで主戦としてチームを支えてきた甲斐拓也がFA権を行使し、巨人に移籍。常勝軍団を支えてきた頭脳が流出したことで、正捕手育成が課題とされた。
そんな中でシーズンを通じて成長を示したのがプロ6年目シーズンを迎えた海野隆司だった。
今季はキャリアハイの102試合に出場、投手陣と会話を重ね、勝ち星につなげてきた。打撃においても27日の試合前までの時点で9月の月間打率は「.313」と打てる捕手としてチームに貢献。優勝決定試合となった27日のゲームでも2回に安打でつなぎ、野村の適時打に結びつけるなど、攻守でチームを支えてきた。
ベテランの嶺井博希も9月4日のオリックス戦でプロ初の4番に座った。相手先発、田嶋大樹との相性の良さを見込まれたが、起用に応え、フェンス直撃の当たりを放つなど、勝負強さを示した。
特に海野のパフォーマンスに関してはファンの間からも「陰のMVP」「今季1番、力をつけた」「甲斐選手の穴をしっかり埋めた」「リードも打撃も見てて、非常にわくわくする」と称える声が出ている。強いチームには名捕手が出てくるもの、当初は不安視された面もあったが、シーズンを通して成長を果たし、着々と正捕手への道を歩んでいる。
リーグ優勝を決め、チームにとっても次の目標は昨年逃がした日本一の座となる。ポストシーズンにおいても背番号62の扇の要としてチームをたばねていく姿に注目が集まっていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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