<令和7年度 秋季埼玉県高等学校野球大会:市川越6x-5川越東>◇26日◇1回戦◇県営大宮球場 県営大宮球場の第2試合は…

<令和7年度 秋季埼玉県高等学校野球大会:市川越6x-5川越東>◇26日◇1回戦◇県営大宮球場

 県営大宮球場の第2試合は今夏ベスト8の川越東と今春ベスト4の市川越との川越ダービー第2ラウンド。第1ラウンドは既に新人戦で行われ、その時は1対1で延長戦に突入。11回タイブレークの末、6対4で市川越が勝利しているが今回はどうか。

 川越東が背番号11の技巧派右腕・直井 琉星(2年)、一方の市川越は背番号20の1年生右腕・齋藤 碧生と新人戦とは異なる投手が先発し試合が始まる。

 共に直前の練習試合の内容が良くてとのことだったが、市川越・齋藤はゲームを作れない。

 初回、立ち上がり連続四球を与えると、さらに3番・多田 宗真(2年)に右前打を浴び無死満塁のピンチを招く。1死後、内野ゴロの失策で先制を許すと、6番・清水 響介(1年)に左前2点適時打を浴びいきなり3点をビハインドを背負う。

 それでも市川越はその後のピンチを右サイドの2番手・角地 辰義(2年)が無失点で切り抜けると、コツコツと得点を返していく。

 2回裏、1死から7番・吉川 翔太(2年)の左前打と敵失で2死一、三塁とし、1番・嶋田 元太朗(2年)が右前適時打を放ち1点を返すが、3回表から登板した3番手・木村 遥和(2年)が4連続四死球を与え再度3点差となる。

 木村は4回以降も立ち直れず形山 夏清(2年)の中前打と四球で無死一、二塁とし4番・福田 優暉(2年)に適時内野安打を浴び5対1とされ、マウンドを左サイドの澤海 宏斗(2年)へ譲る。

 この澤海がその後のピンチを無失点で切り抜けると、その裏、吉川の安打などで2死二塁とし、相手の牽制悪送球と返球の悪送球が重なり1点を返す。

 市川越・澤海はその後も毎回三振で新人戦に続き相手打線を封じると、流れは徐々に市川越に傾き始める。

 迎えた7回裏、嶋田と森 翔大(2年)の安打で1死一、三塁とし、4番・橋本 健太郎(2年)のセーフティースクイズでまず1点、さらに続く林旭壱(1年)も川越東の2番手左腕・関根 陽斗(2年)の代わり端を捉え、左前適時打を放ち4対5と1点差まで迫る。

 1点を追う市川越は最終回、先頭の嶋田が右中間へ三塁打を放つと、続く板倉 晃聖(2年)も四球を選び無死一、三塁とする。さらにここで相手ベンチが好打者・森を嫌い申告敬遠を行い無死満塁と願ってもいない逆転サヨナラのチャンスを迎えると、最後は4番・橋本がレフト線へ逆転サヨナラ打を放つ。

 市川越が劇的な形で川越東を破り県の初戦を突破した。

 市川越はこの日与四死球13と投手陣は決して褒められた内容ではなかったが、タイプの違う6投手の小刻みな継投で相手打線を4安打に抑えた。この点について室井監督は「齋藤と木村は練習試合で良かったので使いました。多少ギャンブルの部分もあったんですが、メンタリティーって面白いもんでいざ公式戦で使ってみるとこういうこともある。相手の拙攻に助けられて、首の皮一枚繋がった形で終盤まで行けた。うちは13四死球、相手は5失策。あれだけ新人戦お互い良いゲームができたのに意識し始めるとこうやって崩れちゃうのは高校生ですね。ただ四死球は多かったが相手の長打を防げたのは大きかった」と分析する。特に新人戦でも好投した澤海、小武海や旧チームから主戦で投げていた栗本が登板した5回以降は無失点で抑えている。

「野手が頑張っていたんでうちは投手を整備しながら。守りの部分は今年安定して進められているので投手が安定してくれば良いチームになるのではという期待値はあった。相手がジャンケンで勝って先攻を取ったり、申告敬遠の場面は挑戦者のマインドを持たせたかったんじゃないのかなと。うちは一戦一戦手探りです。ただ戦えるっていうのは成長する機会を頂けるので。だから良い四球と悪い四球についてこの後話し合おうかなと」と指揮官は中1日で迎える埼玉栄戦など先を見据える。元々枚数が多い投手陣を整備できれば、打線は11安打と振れており逆転サヨナラと勢いに乗れる勝ち方をしただけに、前評判の高い埼玉栄が相手でも喰らい付いていけるであろう。状態の良い投手、悪い投手の見極めが上位進出への鍵になりそうだ。