◇米国選抜VS欧州選抜◇ライダーカップ 初日(26日)◇ベスページブラック (ニューヨーク州)◇7352yd(パー70…
◇米国選抜VS欧州選抜◇ライダーカップ 初日(26日)◇ベスページブラック (ニューヨーク州)◇7352yd(パー70)
ニューヨークの夜明けの時間は午前6時45分。6時過ぎはまだ暗い。でも、スタートホールに設けられた巨大ギャラリースタンドはすでに満席で音楽と歓声で朝から大騒ぎだ。午後のマッチにはトランプ大統領も来場してさらに盛り上がったが、大統領が登場するずっと前から会場はライダーカップという理由だけでボルテージはマックスに達していた。
試合は午前のフォアサム(それぞれのペアが1つのボールを交互に打ち合い各ホールのスコアを決める)4マッチ、午後のフォアボール(各選手が自身のボールでプレーしホール毎に良いスコアを採用)4マッチのどちらも欧州チームが優勢に試合を進め、結局米国2.5、欧州5.5ポイントを獲得して終えた。スコッティ・シェフラーが全敗で大ブレーキをかけてしまう結果になったのだが、午後のフォアボールでマッチプレーの醍醐味ともいうべきプレーが見られたのでお伝えしたい。
シェフラー&J.J.スポーンの米国組は、ジョン・ラーム(スペイン)&セップ・ストラカ(オーストリア)の欧州組と対戦していたが、8番を終えて2アップとリードを許していた。世界ランキング1位のシェフラーの不調が原因ではあったが、なんとか“流れ”を変えたいともがいていた。
そこで迎えた9番(パー4)、スポーンは第2打を約2.5mのバーディチャンスにつけた。次に第2打を打ったシェフラーとラームは、ピン奥約8mのほぼ同じ位置につけた。ただ、シェフラーのボールがほんの少し遠く、しかも同じラインにあるため、先にシェフラーがバーディパットを打つとラームにラインを見せることになる(*ストラカは別の位置に2オンし、10m以上のバーディパットを寄せてパーを確定させた)。
ここでグリーン上に動きがあった。次に打つのは、本来ならばシェフラーだ。でも、シェフラーがスポーンの耳元に話しかけ、スポーンも「了解!」とばかりに自分のパットに向かった。そう、シェフラーは先にスポーンにバーディパットを打たせてラームたちにプレッシャーをかけようという“戦略“に出たのだった。
フォアボールのマッチプレーでは、ルール上、同チームの選手ならどちらが先にパットしても構わない。ただ、試合の2.5mはプロでも確実に入る距離ではない。劣勢に立たされているシェフラーたちは流れを変えるべく、スポーンのパットに賭けたのだった。
しかし、なかなかゴルフはシナリオ通りには進まない。スポーンのバーディパットは外れ、その後に打ったシェフラーもバーディパットが入らず、チームスコアはパー。ラインを見せてもらったラームもバーディトライに臨むも、ボールはカップに沈まずにパー。このホールは引き分けとなった。記録には残らないが、シェフラーたちが見せたプレーは、まさにマッチプレーの“駆け引き”が見えた場面だった。賭けに勝って自分達に流れを引き寄せようとしたが、結果はうまくいかず、結局流れを変えられないままシェフラーは午後のマッチも落としてしまった。
プロのマッチプレーは見れば見るほど楽しめる。もっとマッチプレーが増えてくれれば良いのにと初日のプレーを見て深く思った。(JJ田邉カメラマン)