「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月30日~11月5日/フランス・パリ/室内ハードコート)の大会5日目、シングルスとダブルスの準々決勝が行われた。大会5日目は、予想外の展開が続く一日だった。ラファエル・ナダル(スペイン)は、ひざの負傷に…

「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月30日~11月5日/フランス・パリ/室内ハードコート)の大会5日目、シングルスとダブルスの準々決勝が行われた。

大会5日目は、予想外の展開が続く一日だった。

ラファエル・ナダル(スペイン)は、ひざの負傷により準々決勝を棄権。記者会見でナダルは「棄権せざるを得なかった」と語った。ロンドンで11月12~19日に開催される「ATPファイナルズ」については、「一つだけ言えることがあるとしたら、 治療を受け、ロンドンで最善の努力を尽くしたいということだけだが、それも今は辛くて語る力がない。」とナダルは悲しみの様子を見せた。ナダルの棄権により、準々決勝で対戦予定だったフィリップ・クライノビッチ(セルビア)は準決勝へと進出することになった。

第3シードのマリン・チリッチ(クロアチア)は、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場の地元ジュリアン・ベネトー(フランス)に敗れた。マッチポイントでベネトーがフォアハンドに回り込んでのウィナーを決めると、地元会場のセンターコートは熱狂の嵐となった。ベネトーは、試合が決まるとラケットを地面に放り投げ今にも泣き出しそうな様子だった。

第13シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)と対戦。デル ポトロがフルセットの接戦で敗れた。イズナーは6-4、6(5)-7、6-4で勝利、試合時間2時間10分で準決勝進出を果たした。

第16シードのジャック・ソック(アメリカ)がフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と対戦。6-7(3)、6-2、6-3の逆転でソックが勝利し、準決勝へと駒を進めた。ソックにとって、「ATPファイナルズ」初出場のチャンスをつかめる可能性は低そうだった。ところが準決勝へと駒を進めたソックは、あと2勝で、年末最終戦の出場権を手にする最後の選手となれるところまで漕ぎ着けた。

今大会の結果で左右される、「ATPファイナルズ」最後の1枠の争いも白熱中。現在一番の競争相手は、イズナーとソックだ。イズナーはソックと同じくアメリカ出身で、友人でもある。もしイズナーがこのトーナメントで優勝すれば、11月12日から19日にかけてO2で開催されるファイナルズの最後の出場権は、イズナーが獲得することになる。◇   ◇   ◇

【大会5日目 主な試合結果】

◆シングルス準々決勝

◯フィリップ・クライノビッチ(セルビア) 棄権 ●[1]ラファエル・ナダル(スペイン)

◯[9]ジョン・イズナー(アメリカ) 6-4、6(5)-7、6-4 ●[13]フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)

◯[WC]ジュリアン・ベネトー(フランス) 7-6(5)、7-5 ●[3]マリン・チリッチ(クロアチア)

◯[16]ジャック・ソック(アメリカ) 6-7(3)、6-2、6-3 ●フェルナンド・ベルダスコ(スペイン)(テニスデイリー編集部)

※写真は「ロレックス・パリ・マスターズ」準々決勝で敗退した第3シードのチリッチ

(Photo by Aurelien Meunier/Getty Images)