オールブラックスをやっつけたメンバーがうじゃうじゃいる。 本日(11月4日/14時40分キックオフ)、日産スタジアムで日本代表と戦うオーストラリア代表だ。 10月21日にNZ代表を23-18と倒したメンバーと多くが重なるのだからラグビーフ…

 オールブラックスをやっつけたメンバーがうじゃうじゃいる。
 本日(11月4日/14時40分キックオフ)、日産スタジアムで日本代表と戦うオーストラリア代表だ。
 10月21日にNZ代表を23-18と倒したメンバーと多くが重なるのだからラグビーファンにはたまらない。同試合の先発だった選手が今回のスターターに11人(FWは7人が同じ!)。残るスターター4人のうち3人も、NZ撃破の23人の中にいた。また、リザーブ8人のうち3人も金星メンバーだ(そのうちの一人は125キャップのHOスティーブン・モーア)。
 しばらく同代表の活動を離れるFBイズラエル・フォラウ、ふくらはぎを痛めているSHウィル・ゲニアと首を痛めたCTB/FBのカーマイケル・ハント、体調不良のSOバーナード・フォーリーを除いた中でベストメンバーを組んできた。マイケル・チェイカ監督は「ワラビーズのラグビーとは何か。それをオーストラリアのファンだけでなく、日本のファンにも伝わるラグビーをやる」と話している。

 11月3日の午後、試合会場となる日産スタジアムで練習をおこなったワラビーズ。ハンドリングの練習時にはピッチに置いたスピーカーから大音量で音楽を流した。
 試合時の声援を想定し、そういった中でもコミュニケーションをとれるようにするためだ。アタックの方向が変わると、スピーカーの向きも変わった。豪州らしい細やかなコーチングを感じさせる一面。そして、いつもと同じ準備を経て戦いに臨む姿勢が伝わった。
 FLマイケル・フーパー主将は練習後の会見で言った。
「我々のベストのラグビーをそのまま披露したい。これまで機能してきたことを、明日の試合でも出す」

 そのフーパー主将は26歳にして75キャップを持つ。182㎝、101㎏とインターナショナルレベルのFW第3列としては小柄な部類も、抜群の運動量で世界有数のバックローとして知られる存在だ。
 スーパーラグビーにデビューしたのは、高校卒業と同時に契約したブランビーズに所属していた2010年のこと。18歳のときで、それは所属クラブ(シドニー)のファーストグレード戦を経験する前だった。ブランビーズで2シーズンプレーした後、ワラターズと契約した。
 海辺の町・コラロイ出身のフーパーは、いまでもサーフィンが好きだ。また、幼い頃から陸上、野球、クリケットに親しみ、高い運動能力を伸ばした。マンリーのジュニア・ライフセービングクラブにも所属し、12歳以下のビーチスプリントタイトルを獲得したこともある。
 父・デイヴィッドさんは英国・ロンドン郊外の出身で、マンリーのFW第3列でファーストグレードプレーヤーとして活躍した人だ。

 キャプテンは日本代表のことを「しっかりしたプレーをしてくると思っている。ブレイクダウンで積極的な印象」と話し、続けた。
「(ジャパンが)アグレッシブに来るのは分かっているから、強いフィジカルを求められると思っています。自分ひとりでなく、全員で向かっていく」
 ワラターズ×チーフスで戦ったこともあるリーチ マイケル主将についての印象については、こう話した。
「質の高い選手。ボールを持つとギアが上がり、自分で前に出る力もあるし、ラインをあげることもできる。(アマナキ・レレィ)マフィと同様、マークすべき選手」
 スキッパーの口からは、一度も浮わついた言葉が出なかった。
 世界ランキング3位の力は必見だ。