「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月30日~11月5日/フランス・パリ/室内ハードコート)の大会5日目、準々決勝で第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)と第13シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)が対戦し、6-4、…

「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月30日~11月5日/フランス・パリ/室内ハードコート)の大会5日目、準々決勝で第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)と第13シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)が対戦し、6-4、6(5)-7、6-4でイズナーが勝利、準決勝へ進出した。試合時間は2時間10分。

両者の過去の対戦成績は、デル ポトロの6勝2敗。イズナーは3回戦で、2時間45分にも及ぶ大接戦の末、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を破っての勝ち上がり。対するデル ポトロは今大会では、第13シードと上位ではないもののシード選手として参戦。今大会ここまで、全ての試合をストレート勝ちしている。

この試合は、同時に「ATPファイナルズ」出場権争いも左右する、大切な試合となった。

デル ポトロはイズナーに勝利すれば出場権獲得、イズナーはデル ポトロに勝利し、さらに優勝すれば出場権獲得となる。◇   ◇   ◇

試合は、序盤から両者が強烈なフォアハンド合戦を展開。

第1セットの立ち上がり、デル ポトロはコートを幅広く使ってイズナーを揺さぶり、空いたスペースにフォアのストロークを決めていた。対するイズナーは、自身のサービスをデル ポトロが打ち返しづらい体に近いところに集め、次の球をフォアで厳しいコースに打ち込んでいた。サービスも強力な両者。デル ポトロがセンターに鋭いサービスエースを決めたかと思えば、イズナーはセカンドサービスでかなり高く跳ね上がるキックサーブを見せ、会場がどよめいていた。

デル ポトロ4-5の第10ゲーム、この試合初のブレークポイントは、イズナー。土壇場でボレーを決めて理想的なブレーク。と同時に、イズナーが第1セットを先取した。

続く第2セット第1ゲーム、デル ポトロが珍しく溜まったフラストレーションを発散するかようなシーンを見せるも、次のサービスゲームでまたすぐに冷静さを取り戻していた。一方のイズナーは落ち着いてプレーを進める。第9ゲーム、イズナーの逆クロスをリターンしたデル ポトロだが、絶妙なドロップショットを見せ、5-4とデル ポトロを追い詰める。その後もお互い一歩も譲らぬ展開で、タイブレークへと持ち込まれた。ここでも両者一進一退の攻防が続く。最後はイズナーのセカンドサービスがダブルフォルトとなり、第2セットはデル ポトロが取り返す。勝負はファイナルセットへと持ち越された。

勝負を決する第3セット。試合が動いたのは第3ゲーム。イズナーがついにここでブレーク成功。ブレークポイントは第1セットの第10ゲーム以来。イズナーは右膝の辺り、デル ポトロは左の股関節付近に痛みがあるようで、お互いに満身創痍のプレーが続く。デル ポトロは下半身が上手く働かないのか、思うように力を発揮できない。しかしながらこれ以上のブレークは許さないと気迫でプレーを進める。そして試合は第10ゲーム。最後はイズナーの見事なサービスポイントで6-4と勝利した。

デル ポトロは1度もブレークポイントを得ることなくイズナーに敗れたこととなった。

勝ったイズナーの準決勝の相手は、ラファエル・ナダル(スペイン)の準々決勝棄権により、フィリップ・クライノビッチ(セルビア)が決まっている。(テニスデイリー編集部)

※写真は「ロレックス・パリ・マスターズ」で準決勝に進出したイズナー

(Photo by Dean Mouhtaropoulos/Getty Images)