夏場に入って失速し、パフォーマンスを落としている鈴木(C)Getty Images 鈴木誠也(カブス)が、思わぬ不振に悩…

夏場に入って失速し、パフォーマンスを落としている鈴木(C)Getty Images

 鈴木誠也(カブス)が、思わぬ不振に悩まされている。

 今季開幕はこれ以上にないロケットスタートを切れた。開幕2か月で打率.273、14本塁打、52打点、OPS.904のハイアベレージを叩き出し、一時は本塁打と打点でリーグトップクラスの成績をマーク。“オールスター級”とも評される打撃を見せつけていた。

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 しかし、例年なら状態が上がってくるはずの夏場に鈴木は急失速。7月と8月に放った本塁打はわずかに「5」。さらに同期間の打率(.228)とOPS(.711)は共に低調な数値となった。

 直近7試合でも打率.211、長打率.263と“貧打”に苦しむ鈴木。現地時間9月17日にカブスは、5年ぶりのポストシーズン進出を決めたが、31歳の顔はどこか浮かないままだ。現地時間18日のレッズ戦後に応じた地元局『Marquee Sports Network』のフラッシュインタビューでも「打席の入り方だったり、ピッチャーに対しての向かい方が全然違う。やっぱり自信がある時、前半戦は自信を持って打席に入れていた。その時に比べると感覚的に違うところがある」と吐露。さらに、こうも明かしている。

「調子は練習から悪いわけじゃない。でも自分の中で自信という部分がなくなっていた」

 日本人スラッガーが打ち明けた苦悩。不安とも取れる切実なコメントだが、球団OBからは理解が示されている。現役時代にMLB通算233本塁打を放ったクリフ・フロイド氏は、『Marquee Sports Network』の番組内で「まるで貨物列車のような体格を持っている男から『自信がない』と聞くのは意外じゃないですか?」と問われ、「いや、全然驚きはない。なぜなら野球はメンタルを削るゲームだからだ」と断言。そして、鈴木に同情するようにメジャーリーガーたちが抱える苦しみを慮った。

「私がセイヤの発言で良いなと思ったのは、とてもリアルな言葉で語ってくれたことだ。適当に言ったわけじゃなくて、おそらく本心から出た言葉だった。少なくとも私はそう感じられた。もしも、私が日本に行ってプレーする立場だったら、居心地の良い場所から離れるのはとてつもないことだと思うね。簡単じゃないよ。日本からアメリカに来るのは全てが違うからね。その不安を抑えながら、セイヤはチームが求める存在になろうと必死なんだ」

 さらに自身の現役時代を振り返って「私は毎日鏡を見て『自分を信じろ』と言い聞かせていた。シンプルに聞こえるけど、これが本当に大事だったんだ」と語ったフロイド氏は、「セイヤに関して私が思うのは『もっと積極的に振れ』とかは簡単には言えないなってこと。なぜならそれが彼に合わないかもしれないからだ」と指摘。そして、スランプを何とか克服しようとする日本人スラッガーに敬意を表している。

「今のセイヤは自分がどれだけ大きな存在になれるかを理解して、壁を乗り越えようとしている。私はその姿勢を称賛したいんだ。だって『自信がない』と言っているのに、チームのために良いプレーが求められるんだからね。尊敬するよ。彼のやっていることは本当に簡単じゃないんだよ。

 野球というのは失敗のスポーツだ。失敗して当たり前なんだ。普通の仕事で10回中3回しか上手くいかなかったら間違いなくクビだ。でも野球は許される。だからこそ、彼が直面している問題は理解ができる。なんとかリズムを取り戻してほしいね。あとあれだけの成績を残しながら、オールスターに選ばれなかったのはこたえるよ。彼も人間なんだから。それは後半戦に臨むうえで少なからず心に響いたはずだ」

 果たして、レジェンド打者の“金言”は鈴木にどう響くか。残りわずかとなったレギュラーシーズンでの復調に期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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