レース後に複雑な胸中を打ち明けたコスター(C)Getty Images 拮抗した展開となったレースでの“接触”が波紋を広…

レース後に複雑な胸中を打ち明けたコスター(C)Getty Images

 拮抗した展開となったレースでの“接触”が波紋を広げている。

 物議を醸しているのは、9月20日に行われた陸上の世界選手権8日目、日本の田中希実も出場した女子5000m決勝での一幕だ。

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 金メダルがベアトリス・チェベト(14分54秒36)、銀メダルがフェイス・キピエゴン(14分55秒07)とケニア勢がワンツーフィニッシュを果たしたレースにあって、「本当に腹が立つ」と憤怒したのは、14位に終わったモーリーン・コスター(オランダ)だった。

 レース中盤まで上位陣との争いを続けていたコスターだったが、残り2周となった所で、ライバル選手に妨害されて転倒しかけ、最終盤に別の選手とも接触。なんとか走り続けたものの、トップとの差を開かれてしまったという。

 レース後に涙を浮かべながら険しい表情でオランダ公共放送『NOS』のフラッシュインタビューに応じたコスターは、「今日、私は2回も“ありえないぐらい非常識”な妨害を受けた」と強調。「残り3周で前の方にいなければならないと分かっていた。調子はこれ以上にないぐらいに良かった。だから、ラストスパートのタイミングを待つつもりだった。残り2周になって最初に妨害を受けて、順位を落とした。そして2度目は致命的。あれで終わり」とやり切れない想いを漏らした。

 さらに「立て直そうとしたけど、もう無理だった」と言葉を振り絞ったコスターは、自身の中で湧き上がる怒りの感情を抑えるように続けた。

「いま、これでも必死に自分を抑えてるの。言いすぎると面倒なことになるから。とにかくすごくムカついてる。本当にトップ6、いやトップ5に入れたと思うからよ。何が起きたのか正確には分からないけど、とにかく誰かに妨害されて、もう競争には戻れなかった。まだ体力は十分残っていたのに。私は他の選手に気を配るけど、他の選手はそれをあまりしない」

 さらに「本当はこんな風にカメラの前で泣きたくはない。でも、本当に腹が立つのよ」と悔しさを噛み締めるコスターは、「2回目のエチオピアの選手から受けた妨害は、間違いなく“超非常識”だったわ!」と、文字通りブチギレた様子だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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