大谷への想いを常にオープンに証言してきたカーショー(C)Getty Images疑惑を真っ向から否定したカーショー ドジ…

大谷への想いを常にオープンに証言してきたカーショー(C)Getty Images
疑惑を真っ向から否定したカーショー
ドジャース一筋を貫いた米球界のレジェンドが現役生活に幕を下ろす。
現地時間9月18日、ドジャースのクレイトン・カーショーが、今季限りでの現役引退を発表。同日に開いた記者会見では、大谷翔平やフレディ・フリーマン、ムーキー・ベッツら多くの同僚たちに見守られ、「自分の中で納得できてもいる。これが正しい時なんだ」と吐露。決意の理由を涙ながらに語った。
いかに優れた投手であったかは彼の残してきた数字が物語る。あくまで現地時間9月18日時点でのものではあるが、MLBでの通算勝利数は222。また、通算150試合以上に先発した1000人以上の投手の中で黒星(96敗)よりも「無失点の先発登板(101)」のほうが多い唯一の投手でもあった。
3度のサイ・ヤング賞に加え、2014年にはシーズンMVPも獲得。まさに負けないエースとして働き続けたカーショー。そんな殿堂入り間違いなしの偉大なる左腕が事あるごとに、熱弁を振るっていたのが、投打二刀流を平然とこなす大谷へのリスペクトだった。
ドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)で契約して間もない大谷が一大スキャンダルに巻き込まれた時も、カーショーは偉才に生じた疑義を真っ向から否定した。
当時、専属通訳を務めていた水原一平氏が大谷翔平名義の口座から違法賭博の胴元へと巨額資金を送金していたことで、「大谷もギャンブルに関与していたのではないか」という疑惑が一部で浮上。本人が記者会見で「彼(水原氏)の借金返済に同意していませんし、ブックメーカーに対して送金をしてくれと頼んだことも、許可したことももちろんない」と釈明しても、疑いが完全には晴れていなかった。
そうした状況下で意見を求められたカーショーは、米スポーツ専門局『Sports Net LA』で「たしかにあの問題や報道の喧騒で彼の置かれた環境は変わった」と指摘。その上で「でも、ショウヘイは上手く適応しようとしているし、何よりも彼自身に罪はない」と訴えたのだ。
日頃から舞台裏で誰よりも真剣に野球に取り組んでいた大谷を目にし、心を突き動かされていたからこその正直な訴えだった。
「ショウヘイがこなしているレベルでそれをやれる選手なんて、まったくいない」
カーショーは、大谷の才覚を誰よりも見込んでいた。メジャーの一線級として投げ続ける難しさは誰よりも理解しているからこそ、二刀流の凄みを誰よりも熱っぽく語った。
大谷が投手として約2年ぶりに実戦復帰し、いくらかの時が経った今年9月。地元ラジオ局『KLAC』公式YouTubeチャンネルで、同僚への想いを隠さずに打ち明けた。
同番組でカーショーは「誰かがピッチングとバッティングの両方をやるって聞いても、それを本当の意味で理解するのは、彼の日々の姿を目にするまでは難しい」と二刀流の希少性を語り出し、世間に敬意を求めるように訴えかけた。
「あれは誰にもできることなんかじゃない。もしかしたら、メジャーで両方できる選手は何人かいるかもしれないけれど、ショウヘイがこなしているレベルでそれをやれる選手なんて、まったくいない。彼がそのレベルを維持し続けるには、途方もない準備と努力が必要なんだ。そういう姿を実際に間近で見られるのは本当に楽しいし、彼に対するリスペクトはとても大きい。もともと尊敬はしていたけど、(投打の)両側面をこうして間近に見られることは、本当にアメージングな経験だ」
時間にして約2年。二人が苦楽を共にした時間は決して長くない。しかし、その間に両雄は深い絆が結ばれた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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