◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 初日(19日)◇新南愛知CC美浜C(愛知)◇6600yd…

今季ツアー初戦初日に「70」をマークした森田理香子

◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 初日(19日)◇新南愛知CC美浜C(愛知)◇6600yd(パー72)◇曇り時々晴れ(観衆4455人)

今季ツアー初出場の森田理香子が2アンダー70をマークし、18位発進した。2013年賞金女王のアンダーパーラウンドは、5年間の休養を経て復帰した昨季3月の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」2Rで出した69以来、7試合&15ラウンドぶりとなった。

往年の底力を随所で見せつけた。3バーディ、1ボギーで迎えた前半15番(パー5)。残り220ydから、グリーン左前に広がる池を恐れず、5番ウッドでピン右前8mに2オンさせた。8mのイーグルパットは「あれ?そっちに曲がんの?」とラインを読み違え、カップ左に外したものの、楽勝の2パット・バーディを奪って見せた。

ミスしたってこんな感じ

続く16番(パー3)も豪快だった。実測182yd、グリーン中央右目に切られたピン。多くの選手がユーティリティ、フェアウェイウッドを握る局面で5番アイアンを手に、右奥4mにつけ、フックラインを流し込んだ。

6バーディ、4ボギー。出入りの激しくなった一日を終えて「疲れました」と苦笑いしながら、表情には自信が漂った。「ショット、悪くないです。十分って言ったらアレですけど、一日6、7アンダー出そうなコンディション。私まだ初戦やし…」と自分で“ハンディ”を申告しながら、かみしめるように話した。

スタート前はドキドキだったが

パットでは約1年前にやり始めた、右手を指でつまむように添えるクローグリップもすっかりなじんでいる。最初、その姿を見た師匠の岡本綾子に「あなたも苦労してるのね?」と突っ込まれて、そのまま「はい」と答えたことが懐かしい。

「私、その時はクローグリップって言葉知らんかったんです。それで岡本さんのギャグがわからんかって。“そうじゃない”と笑われました」と振り返る。

「昨年と全然違います!」

スタート前は「もうほんまにドキドキでした」と左手を胸の前で上下させて笑った。ただし、内なる自信はプレー後に確信に変わった。復帰シーズンの昨季は出場7試合で、予選通過はダイキンオーキッドレディスだけ。当時と現在の比較を問われて、即答した。

「全然、比べものになりません。スイングの癖も直った。球筋も安定して、昔みたいな嫌な球が出ない。ミスした時にはその理由もわかりますから」。首位と4打差で残り2日。まずは堂々と予選通過に挑む。(愛知県美浜町/加藤裕一)