投手として、そして打者として異次元の活躍を続ける大谷(C)Getty Images 大谷翔平(ドジャース)の起用法を巡る…

投手として、そして打者として異次元の活躍を続ける大谷(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)の起用法を巡る議論が白熱した。

 議論が生まれる原因となったのは、他でもないデーブ・ロバーツ監督のコメントによるものだった。現地時間9月16日に行われたフィリーズ戦で、「1番・投手兼DH」で先発登板した大谷は、5回(68球)を投げ、無安打、5奪三振と好投。一方で打者としても8回に今季50号となる一発を放ち、投打で異彩を放った。この規格外の活躍を称えた指揮官は、ポストシーズンを睨んだ新たな起用法をほのめかした。

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「ショウヘイは我々がチャンピオンを勝ち取るための力になりたいと思っている。だから、個人的に、外野手になるプランは大歓迎だ。ただ、実現するかどうかは分からない。なぜなら彼は、ここまで外野を守ったことがないからね。でも、チームが必要とすることなら何でも受け入れてくれる姿勢は本当にありがたい。とはいえ、どういう形になるかまだ分からない」

 日々「DH」としてプレーする大谷の外野手起用が議論されるのは、現行のルールによる影響があるためだ。

 いわゆる「大谷ルール」とされるMLBが設けるそれは、DHがリリーバーとして登板した場合、その時点でDHが解除となる。そのため、打者としてラインナップに残ることはできず、プレーし続けるためには野手として守る必要がある。

 大谷が外野手として起用されたのは、エンゼルスに所属した21年4月のアストロズ戦が最後。この時に志願して左翼手を務めて以来、身体への負担を考慮されてDH専任として起用されてきた。だが、他でもない本人が「行けと言われたら、どこでも行けるように準備したい」と発信したこともあり、“もしも”の話が話題沸騰となっている。

 では、大谷の中継ぎ起用を“現実的なシナリオ”として考えるべきなのか。現役時代にMLB通算158セーブを挙げたダン・プリーサック氏は、MLB公式ネット局『MLB Network』の番組内で「私は彼自身がリリーフの可能性を受け入れているなら理にかなっていると思う」と断言。山本由伸、タイラー・グラスノー、ブレイク・スネル、クレイトン・カーショウと粒ぞろいのドジャース先発陣の現況を指摘し、「ブルペンで彼を起用する方がチームにとっても何より効果的だ」と力説した。

 無論、「打者・大谷」を試合中で失うのは、ドジャースにとって大きなリスクとなる。となれば、野手起用を続けるほかにないわけだが、負担の増加は図りしれない。そのため、プリーサック氏の意見には異論も投じられている。同じ番組に出演した元マリナーズのハロルド・レイノルズ氏は、「中継ぎで使い続けることで生じる過密な仕事量で、オオタニが最高のパフォーマンスを披露できるとは思えない」と指摘。自身の考えを口にしている。

「中継ぎで何試合も使うのは彼に多くを求めすぎているように思う。たしかに可能にしてしまうかもしれないが、最高の使い方とは思えない。彼が今果たしている5回を投げ、DHとして試合に出続けるという形は理解ができる。しかし、WBCで見たような中継ぎとして登板する姿は、シリーズ最終戦のようなシチュエーションでない限りは想像すらできない」

 果たして、“最適解”は何なのか。ワールドシリーズ連覇を懸けたポストシーズンでの戦いも迫る中で、ドジャースと大谷の決断が注目される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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