井上に成す術なく打ち破れたアフマダリエフ。彼が口にした“言い訳”とは?(C)産経新聞社 本人はもちろん、陣営にも“自信”…

井上に成す術なく打ち破れたアフマダリエフ。彼が口にした“言い訳”とは?(C)産経新聞社
本人はもちろん、陣営にも“自信”があった。だからこそ悔しさが溢れた。
去る9月14日、名古屋・IGアリーナで行われたボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)とのタイトルマッチに臨んだ世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)は、0-3で判定負け。いわゆる“ヒットアンドアウェイ”のアウトボクシングを徹底した王者に試合を支配され、成す術なく戴冠の機会を逸した。
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試合後の恒例となっている記者会見を「ドーピング検査による都合」を理由に欠席していたアフマダリエフは、早々に母国へ帰還。そして地元メディア『Zamin』の取材で「ほどんどの人たちが俺の戦い方を支持していないことは分かっている。俺もリングで自分が望んでいたように戦えなかった」と吐露。井上との攻防で本領を発揮しきれなかったことを悔いながら、こうも続けた。
「前の試合が4ラウンドで終了したから、こっちに与えられた準備の時間は実際の36分でなく、15~20分くらいになってしまった。だから十分なウォームアップを行う時間がなかった。心拍数を上げる時間が足りず、試合で自分の能力を最大限発揮できなかった」
前座のセミファイナルで行われたWBO世界バンタム級タイトルマッチは、挑戦者のクリスチャン・メディナ(メキシコ)が、王者・武居由樹(大橋)に4回TKO勝ち。望外とも言える展開となっていた。その早期決着によってアフマダリエフは「試合の準備は万全だった。だから体調も良かった。減量のプロセスも含めて全てが順調だった。計画通りに進んだが、ウォーミングアップが少なくなったことで、時間的な要因が残ってしまった」とも明かしている。
試合後のコメントを伝えた米老舗誌『The Ring』においても、「彼(井上)とその功績を尊敬している。彼は優秀なボクサーだが、俺はもっとうまくできたはずだ。もっと時間があれば問題はなかった」と心境を打ち明けたアフマダリエフ。もはや「言い訳」とも取れる証言だが、試合前に「俺は生まれながらにしてスーパーバンタム級の選手だ。誰にとっても厄介な存在になる。ここは俺の階級だ」と豪語していた30歳にとって、“自らの庭”と呼べる場で屈した現実は、それほど受け入れがたいものだったのだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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